講演者インタビュー
亀田製菓のビジョン実現に向けた挑戦:事業変革を牽引するグローバル人材育成への戦略的投資

亀田製菓株式会社 人事部人事チームマネージャー
木村 啓紀氏
亀田製菓では、ビジョン「Rice Innovation Company」の実現に向け、中長期成長戦略2030を推進しています。最終フェーズ「KAMEDA 3.0」を見据え、グローバル人材育成体系は運用3年目を迎え定着から発展へ。ビジョン実現のための人材育成の進化と戦略的なアセスメント活用、経験やスキルの見える化によるタレントマネジメントの高度化のリアルを、パネルディスカッション形式でご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「グローバル人材育成」を掲げつつも、施策が単発の語学研修に留まっていたり、育成の成果を客観的に測れず、次の人材配置に繋げられていなかったりしないでしょうか。本講演は、こうした「施策の断片化」や「効果測定の壁」に直面している人事や海外事業の企画担当者の方向けの内容です。
グループビジョン「Rice Innovation Company」の実現に向けて育成体系やタレントマネジメントを運用する中で見えてきた成果と、新たな課題への挑戦についてお話しします。理想論だけではない、リアルな工夫や試行錯誤のプロセスを共有いたします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
特に三つのポイントに注目いただければと考えています。
一つ目は、私たちのビジョン「Rice Innovation Company」の実現に向けて、人材育成がどのように位置づけられているか、という点です。目指す姿に向けたロードマップの最終フェーズ「KAMEDA 3.0」の達成も見据え、なぜ今、人材への投資を加速させているのか。実際に、一人当たりの年間平均教育投資額は、2024年度に「135.1%増(2021年度比)」となりました。その背景にある戦略の全体像やそれを踏まえた育成体系の考え方をお伝えします。
二つ目は、TOEIC Programの戦略的な活用法です。TOEIC L&R、TOEIC Speaking Testの組合せや単なる英語力の指標としてだけでなく、候補者の選抜から研修効果の測定まで、どのようにアセスメントを育成体系に組み込んでいるか、技術職への英語施策の取り組みなど具体的な事例を交えてご紹介します。
三つ目は、3社共同登壇ならではの多角的な視点です。事業会社である私たちの実践知、人材育成の専門家であるアルー様の知見、そしてアセスメントのプロであるIIBC様の知見を掛け合わせ、皆様に少しでも多くのヒントをお持ち帰りいただければと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
弊社もグローバル化の過程で、海外事業の見直しなど、多くの試行錯誤を繰り返してきています。本講演では、人事部と海外事業部の連携が強まり、海外拠点を巻き込んだ育成までを一緒に考えるようになった成功体験だけでなく、その裏にあった課題や失敗談も含めて率直にお話ししたいと考えています。伝統的な製造業のリアルな挑戦が、同じように変革を目指す皆様にとって、一歩前に踏み出す勇気やヒントとなれば幸いです。
- 木村 啓紀氏(きむら ひろき)
- 亀田製菓株式会社 人事部人事チームマネージャー
- 2011年に新卒で亀田製菓へ入社し、営業職として首都圏を中心に大手小売業を担当。2022年より人事部にて新卒採用・人材開発・DE&Iの推進に取り組んでいる。

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