講演者インタビュー
なぜ研修で従業員は変わらないのか?
構造的な原因と、行動変容に繋げるための仕掛けとは

三井不動産ビルマネジメント株式会社 シニアコンサルタント
大矢 耀介氏
毎年多額の研修費を投じても、従業員の行動変容は思うように進まず、効果が一過性に終わるケースは少なくありません。なぜ「人事と研修会社が考える研修」をしても現場の行動は変わらないのか。それは、研修と従業員が置かれている現実に大きなギャップがあるからです。本講演では、実例をもとにその構造的な原因を明らかにし、研修と現実を結びつけることで、行動変容を後押しする具体的なアイデアをご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
本講演は、研修に力を入れているにもかかわらず「思ったように従業員の行動が変わらない」と感じている人事部門の責任者やご担当者に特におすすめです。昨今、「パーパスの体現」や「ソリューション型/コンサルティング型営業への変革」などの文脈において、従業員の行動変容に取り組む企業が増えてきています。
しかし現実には、多額の研修投資をしても成果が一過性にとどまり、現場での行動や組織文化に結びつかないという課題を抱えるケースが少なくありません。その大きな要因の一つは、「研修」と「従業員が置かれている現実」に乖離があることです。こうしたギャップに課題感をお持ちの方、研修の先にある行動定着や現場浸透を実現したいと考えている方に、ぜひご参加いただきたい内容です。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
今回の講演の最大の聞きどころは、「なぜ研修では従業員の行動は変わらないのか」という、誰もが抱く根本的な問いに対して、実例を交えながら構造的な原因を明らかにする点です。「研修の量が足りない」「受講者の意識が低い」といった表層的な議論にとどまらず、研修内容と従業員が直面している現実との間に横たわるギャップに焦点を当て、その乖離がなぜ行動変容を阻んでしまうのかを解説します。
さらに注目すべきは、人事部門がどのようにそのギャップを埋められるのかという具体的な視点や手法をお伝えする点です。研修を実施すること自体を目的化させず、現場での実務や組織文化と結びつけてこそ行動定着は進みます。本講演では、従業員が研修内容を「自分ごと・現実と紐づくこと」として捉え、日々の業務に落とし込むための方法や工夫について言及します。
特に、「パーパスの体現」や「営業スタイルの変革」など、従業員一人ひとりの行動変容が企業の成否を分ける局面において、人事部門が果たせる役割は大きくなっています。その中で、本講演は「なぜうまくいかないのか」を冷静に整理すると同時に、「どうすれば変化をつくれるのか」を示す、実務的なヒントを提示します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
今回の講演では、従来型の研修がなぜ従業員の行動変容につながりにくいのか、その背景にある構造的な要因を実例を交えてお伝えします。
人事の皆さまは日々、経営層と現場の双方をつなぐ難しい役割を担われています。その中で「せっかく研修をしても効果が続かない」「現場に響かない」という悩みは、多くの企業に共通するテーマです。本講演が、そうした問題の根本的な原因を明らかにし、新しい打ち手を検討するきっかけとなれば幸いです。
ぜひ当日は、ご自身の現場での経験や課題意識と照らし合わせながら耳を傾けていただき、対話の材料として持ち帰っていただければと思います。
- 大矢 耀介氏(おおや ようすけ)
- 三井不動産ビルマネジメント株式会社 シニアコンサルタント
- 三井不動産ビルマネジメントにおいて、HRサービス『コミュニケーションデザイン』の立上げを行い、現在は、企業向けのコンサルティングや対話支援、研修、チームビルディングイベントの企画とファシリテーションを行う。大学機関との共同研究に継続的に取り組むとともに、年間100社以上の企業への壁打ち対応を行う。

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