講演者インタビュー
先進事例から学ぶ「HRBP制度立ち上げと定着」のポイント

株式会社インヴィニオ 代表取締役/エデューサー/組織能力開発ストラテジスト
土井 哲氏
2020年春に、「進化し続ける戦略人事」と題した講演で、HRBPが果たすべき役割やその重要性についてお話しして以来、6回にわたってHRBPに関する情報を提供してきました。その際必ずいただくのが、どのように制度を立ち上げればよいか? 事業トップからの認知を高め、定着させるためのポイントは何か? などの質問です。本講演では実際に立ち上げられた方をお招きして、みなさまの疑問に対する答えを探していきます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
HRBP制度を立ち上げようとしている、あるいは立ち上げたものの定着しておらず、どのように軌道に乗せればよいか思案中の方向けの講演です。
私はこれまで、HRカンファレンスにおいて、バーチャルHRBPとして、事業リーダーとともに新規事業を立ち上げたり、既存事業の変革に取り組んだりしている事例を紹介してきました。また、現役のHRBPをゲストに迎え、具体的な業務内容や苦労話、やりがいなどについて伺うセッションを提供してきました。
これまでの講演で、「どのように制度を立ち上げればよいか」「事業トップからの認知を高め、定着させるためのポイントは」といった質問が多く寄せらせました。そこで、今回は日本企業としてHRBP制度導入の先駆けである日立製作所様をゲストにお迎えし、HRBP立ち上げの経緯や苦労したポイントなど、役立つ情報を提供します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
日立製作所様でHRBP制度の立ち上げに尽力された方を ゲストにお招きし、以下のポ イントについて「生々しい」お話を聞いていきます。
1) HRBP制度の導入に着手した時期や背景・理由
2) 制度導入の主導者は誰か
3) HRBPに期待する役割や成果
4) HRBPはどのような階層に分かれているのか
5) 制度を立ち上げ、定着させる上で一番苦労した点は。どのように乗り越えたのか
6) HRBP(候補者)をどのように選抜・育成し、事業にアサインしているのか
7) できるHRBPとそうでないHRBPにはどのような差があるか。その差を生み出しているのは何か
8) HRBP制度を導入しようとしている企業さまへのアドバイス
また、講演中は皆さまからの質問を随時受け付け、ゲストの方にご回答いただく予定です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
心理学者・三隅二不二は、リーダーに求められる機能を「P=目標達成機能」と「M=集団維持機能」の二つであるとしました。しかし、実際の事業リーダーを観察してみると、両機能ともに優れた人は少なく、Pが強くてもMを苦手とする人が多いのではないでしょうか。ここに、HRBPが活躍し貢献できる大きな機会が存在します。HRBPの重要性に対する認識はここ2、3年で急速に高まり、導入を検討する企業が増えました。一方、どのように制度をスタートさせ定着させればよいかについては、まだまだ道筋が見えていないという声も聞きます。今回の講演を通じて、現状を打破して一歩前に進むヒントを得ていただければ、この上ない喜びです。
- 土井 哲氏(どい さとし)
- 株式会社インヴィニオ 代表取締役/エデューサー/組織能力開発ストラテジスト
- 東京大学経済学部、MITスローン経営大学院卒業。(M.S.)東京銀行(現三菱UFJ銀行)、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ベンチャー企業支援コンサルティング会社の設立を経て、1997年に株式会社インヴィニオを設立。以来、四半世紀以上にわたって人材開発、組織開発プロジェクトの企画・実施に従事。

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