講演者インタビュー
多国籍チームを動かすリーダーシップと英語力―
海外人材マネジメントのリアルと実践ポイント

コーリジャパン アドバイザー
江藤 友佳氏
日本において外国人部下や多国籍チームを率いる際に直面する課題や海外駐在時や出張時にチーム内での文化・価値観の違いを乗り越えるリーダーシップや語学スキルのポイントを実際の現場事例や異文化コミュニケーション理論を交えて解説します。多様な考え方を理解したうえでのコミュニケーションの工夫、信頼関係の築き方、トラブル対応など、グローバル現場で役立つ異文化コミュニケーション理論やフレームワークをお伝えします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
グローバル化はもはや企業にとって避けて通れないテーマです。ビジネスを国内に限定するのと、世界規模で展開するのとでは得られる成果が大きく異なります。その実現を支えるのが人事部門です。制度設計、語学研修、グローバル人材育成といった取り組みを通じて、多様なバックグラウンドを持つ社員が力を発揮できる環境を整えることが、人事チームの重要な役割となります。
本講演では、グローバル現場で求められるリーダーシップや異文化理解のポイントを、実例を交えながら具体的に紹介します。人事の皆さまからよく聞くのは「自分は現場には出ていないから、現場の課題がわかりづらい」というお話です。実例を通して、企業全体をより強くグローバルに導くためのヒントを得たい方にご参加いただけますと幸いです。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
私は長年日本でグローバル人材育成に携わってきましたが、数年前からシリコンバレーでも人事課題に取り組んでいます。日々の仕事では、共通言語である英語を使って、いかに自分の考えを正確に言語化し伝えるかが重要だと痛感しています。英語力が必要なのは言うまでもありませんが、英語のみならず、ささいな行き違いがどのように誤解を生むのかを把握し、事前に対応していくことが大切です。グローバルプロジェクトなどに関わる人財が、なにを意識して業務に取り組むべきかを具体例を交えてお話しします。
また、楽天が英語公用語化に踏み切った背景には、日本人だけでは世界で戦えないという危機感がありました。社内公用語を英語に変え、多くの外国籍社員を迎え入れ、食事や宗教など環境整備を進めた一方で、最大の課題は「マネジメント」でした。日本人同士であれば教育や習慣の共通基盤がありますが、多国籍チームでは異なる価値観を前提にした全く新しいアプローチが求められます。本講演では、多様性を尊重し、強いチームをつくるためのプロセスについて一緒に考えていきたいと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
グローバル化が進む中で、文化や価値観の違いは避けられません。しかし、それを乗り越えることで、チームの強さや新しい価値が生まれます。
グローバルな現場で活躍する社員がより強いチームを築けるよう、人事担当者の皆さまが支援するときのヒントを得られる機会となれば幸いです。「多様性を力に変えるリーダー」の育て方について、一緒に考えていきましょう。
- 江藤 友佳氏(えとう ゆか)
- コーリジャパン アドバイザー
- PwCコンサルティングでコンサルタント業に従事したあとに研修業界へ。楽天での社内公用語英語化プロジェクトの教務責任者を経て独立。異文化コミュニケーションや英語教育のみならずグローバル人事制度の構築にも強みを持つ。『ロジカルに伝わる英語プレゼンテーション』など著書多数。

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