講演者インタビュー
新人研修期間の「"ゆるい学校化"問題」を解決するためには?
~モードチェンジを促す3つのポイント~

株式会社ビヨンド 代表取締役社長
仁藤 和良氏
「新入社員の導入研修期間が、学校みたいになってしまっている」、「わいわい仲良くやってくれるのはいいが、学生気分が抜けていない」。新人育成テーマのお打合せの中で、ご担当者からこのようなお悩みを頻繁に聞きます。本講演では、人事を悩ます「導入研修の"ゆるい学校化"問題」を本質的に解決する3つのポイントを解説。弊社のロケットスタートプログラムを材料に、導入研修を改善した大手企業の事例もご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
一言でいうと、タイトルでも謳っているとおり「新入社員受け入れ時の導入研修が気づくと学校っぽくなっていて、それに違和感がある」方向けです。どちらかというと研修期間が長期間にわたる大手企業をイメージしていますが、例えば1週間程度の導入研修のあとすぐに配属させる企業でも、十分得られるものがあると思います。
入社時は緊張していた新人たちが徐々に打ち解けてくれたのはいいけれど、段々緊張感がなくなっていく。それを見て「これでよいのだろうか」「配属先でやっていけるのだろうか」、もっというと「自分たちの導入研修のデザインや新人への関わり方に改善点はないだろうか」と感じている人事の方は多いのではないでしょうか。
「Z世代」や「コロナ世代」と言われる昨今の新人の特徴もあり、今ひとつ整理しきれない悩ましさをお持ちなのかなと感じています。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
注目すべきポイントは、「学校化した新人導入研修とはいったい何が問題なのか?」「それをどうしたらモードチェンジできるのか?」という問いに対する、私たちなりの考え方です。
問題についてありていに言うと、「いわゆる学生から社会人への意識転換がうまくいかない」ということです。このことを語るには、「それが難しくなってきている背景」や、「そもそも意識転換とは何か」、さらにいうと「そもそも意識転換などできるのか」などの問いにも考えを巡らす必要があると思っています。
その過程で、人事の皆さんも含む私たち対人支援者のあり方にも目を向けます。スピーカーである私自身も、話しながら自分自身の今ひとつなところに反省モードになりそうです(笑)
「モードチェンジのための三つのポイント」は、「リアルイメージを伴うプロ社会人観の言語化・コンセプト化」「チーム学習」「節目での愛ある率直なフィードバック」です。
一点目は、盲点になっていることが多いですね。私たちが新入社員に何を求めているのかをよく言語化することの大切さやその具体例をお伝えします。二点目は、いわゆるプロジェクトワークという手法ですが、それが成り立つための条件をお話しします。三点目は、私自身も今年発見できたことを、驚きとともにお伝えしたいです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
講演内容の検討にあたり、今回あらためて私たちが願う新入社員の姿を再考し、「自立とは」「主体性とは」などを再整理してみましたが、私自身も実は分かっていなかったことが多く、気づきがありました。
「単に情報収集をしたい」「今のままでいい」と思っている方には、概念的でよく分からない、全部知っている内容だと思われるかもしれません。できれば当日は、一見あたりまえのことを面白がって味わえる方たちと過ごしたいですね。
そのうえで興味をもっていただいた方には、後続の無料セミナーも当日ご紹介したいと思っています。別途になりますが、当社の新入社員研修「ロケットスタート」の内容もお伝えしたいですね。
- 仁藤 和良氏(にとう かずよし)
- 株式会社ビヨンド 代表取締役社長
- 早稲田大学法学部卒。人材・組織開発コンサルタント。アクセンチュアとリクルートを経て、ビヨンドを設立。ミッションは「幸せの共創」。「研修それ自体は目的ではなく手段」という視点を大切に、独自技術SCTセルフコンフィデンス・テクノロジーを活用した「一皮むける研修」を世に広めることに情熱を燃やしている。

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