講演者インタビュー
やらされ型研修からの脱却
〜受講生のイヤイヤをワクワクに変える処方箋~

株式会社エイチ・ティー 取締役 執行役員 クロスキャリア事業担当/山野美容芸術短期大学 非常勤講師
鳥羽瀬 建氏
「研修の効果が出ない」「社員の受講意欲が低い」そんな声は決して珍しくありません。多大なコストと時間をかけても、受講者が「やらされ感」を拭えず、期待した成果につながらないことは多いものです。本講演では、研修が「自分ごと」として受け止められない本質的な理由を明らかにし、社員が主体的に学び、自律的な成長へつなげるための研修設計のポイントを解説。眠い研修を「受けたい研修」に変えるヒントをお届けします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
本講演は、主に「せっかく研修を企画しているのに、社員が全然前向きに受けてくれない」と悩んでいる人事担当者や研修企画担当者の方々に向けた内容です。
どの会社でも見られることですが、研修はよほどのモノでない限り、「ちょっと面倒くさいな」と思われることが多いのではないでしょうか。何かと理由をつけて欠席してみたり、出席していてもイヤな様子が見え隠れしたり、居眠りしていたり。そんな状態であれば、提供している側には嫌な気持ちしか残りませんよね。すると、「どうせイヤなんだろう」という前提で、研修を企画するようになる。これが研修の負のスパイラルです。
なぜ研修がこんなにイヤになってしまうのか。そのメカニズムを明らかにした上で、負のスパイラルを断ち切る手法をお伝えしたいと思います。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
ポイントは「興味」です。人は興味のないことを強引に学ばせようとしても頭に全く入りませんが、興味のあることは勝手に学ぶ生き物です。この「興味」をいかに喚起するのかが重要だと思います。
では、研修に対する社員の「興味」とはなんでしょうか。まず大事なことは、「興味」の持ち方は社員一人ひとり異なる、ということです。そのため、会社から興味を与えるのではなく、社員一人ひとりが見つけ出さなければなりません。
従来の研修は、会社都合で(「研修の目的」という名で)興味を押しつけることによって、社員自身の興味を奪っていたとも言えます。社員が自分で研修に対する興味を見いだすことで初めて、研修が「自分事化」されます。
では、社員一人ひとりが興味を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。本講演では、その方法を時間が許す限り具体的にお伝えしたいと思います。独自のツールもご用意しますので、ぜひ、皆さんの会社での研修設計に活かしてください。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
この講演に対する抱負は、「研修をキラワレモノから引退させたい」。それに尽きます。そうすることで、研修を提供している皆さんも、キラワレモノを卒業することができます。そんな夢のような世界を、ぜひ一緒に作っていきましょう。
- 鳥羽瀬 建氏(とばせ けん)
- 株式会社エイチ・ティー 取締役 執行役員 クロスキャリア事業担当/山野美容芸術短期大学 非常勤講師
- 外資系コンサルティングファームで大手企業の戦略策定や事業計画作成に従事。退職後に複数の事業立ち上げを経て、アフリカに移住。デザイン・アート活動を開始。帰国後はHXTに参画しクロスキャリアを提唱。じぶん戦略プログラム開発や、累計1,300人以上の学生にキャリア教育を実施。著書に『クロスキャリア思考』。

「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。