講演者インタビュー
DXが形骸化する企業の課題とは?
成果を生む人材戦略と組織開発

デジタルハリウッド株式会社 取締役副社長
松原 弘樹氏
DX推進をしても「業務変革や事業成長につながらない」という声が後を絶ちません。「DX研修を実施しツールを導入したが現場が動かない」「エンジニアはいるのに事業成果につながらない」——なぜDXが形骸化してしまうのか? その背景には、経営・事業責任者に欠けている「ある要素」の存在が。 DXを企業競争力へ変えるには、人事と経営が連携した人材戦略と組織開発が不可欠です。DXを成果につなげる方策を解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
DX人材育成に取り組む企業が増加する一方で、「現場が変わらない」「事業成長につながらない」という声が後を絶ちません。人事担当者は経営層からROIを問われ、DX推進担当はエンジニア組織を整備しても事業部門との連携がうまくいかない課題に直面しています。
この要因の一つが「DX人材」の捉え方の誤りです。経産省の調査では、DXに取り組む企業の85%以上が「十分な成果を出せていない」と回答。一方で、DX成功企業では、ビジネスとテクノロジーの橋渡しを担うリーダーが重要な役割を果たしているという共通点が見られます。
しかし、日本ではDX人材を「エンジニアなどの専門職」と捉えがちで、組織変革を推進できるリーダー育成が後回しにされています。その結果、事業責任者がエンジニアをマネジメントできない、ベンダー任せになるなど、技術的意思決定ができず、DXの推進力が欠落しています。本講演では、人事部門と経営層が連携し、DXを成果につなげるための人材戦略について解説します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
多くの企業がDX研修や人材育成に取り組んでいますが、その大半が知識のインプットにとどまり、現場で成果を出せる人材育成に課題があります。エンジニアリングの専門職を増やすことではなく、ビジネスとテクノロジーの間に立ち、エンジニア組織をマネジメントしながら事業を推進できる“テック経営人材”の育成が求められています。しかし、多くの研修は座学中心で、管理職や事業リーダーが実践的に学ぶ機会は限られています。
本講演では、G’s ACADEMYファウンダーの児玉浩康氏とともに、テック経営人材の育成という視点から、新たな人材育成・組織開発のアプローチを考えます。
## 本講演で注目いただきたいポイント##
① “テック経営人材”は座学では育たない——実務に活かせる学びとは?
技術を理解し、チームを動かすには、自らプロダクトを企画・開発し、エンジニアと協働する経験が必要です。その方法を解説します。
② 実践的な育成モデルのヒント——G’s ACADEMYの知見から
“作って学ぶ”を軸とした育成手法と、100社超の起業・150億円超の資金調達という成果から得られたノウハウを共有します。
③ “テック経営人材”が組織にもたらす変化とは?
現場の意思決定力が高まり、事業と技術が連携し、自走するDXチームが生まれます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
DXを進めても「知識は得ただけで、現場は変わらない」という声をよく聞きます。私自身、事業開発や人材・組織開発の経験から、ビジネスとテクノロジーをつなげられる人材こそが、DX成功の鍵だと強く感じています。今回は、G’s ACADEMYで数多くの起業家・実業家を育成してきた児玉氏とともに、現場で活躍できるDX人材、特に私たちが新たに定義する“テック経営人材”の育成について考えます。
本講演では、実務で役立つ学びの仕組みと人材戦略のヒントをお伝えします。ぜひ「自社に必要なDX人材とは何か?」という問いを持ちながらご参加いただければ嬉しいです。
- 松原 弘樹氏(まつばら ひろき)
- デジタルハリウッド株式会社 取締役副社長
- 大学卒業後、ベネッセに入社。社内新規事業提案制度(B-STAGE)の立ち上げ、大学・社会人向け教育サービスの開発、DX教育事業戦略の策定、M&Aをリード。経営戦略や人材・組織開発にも関わり、デジタルを活用した事業成長を推進。2025年2月より、ベネッセグループのデジタルハリウッドにて現職。

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