講演者インタビュー
そのウェルビーイング経営は、自己満足に過ぎない
社員の健やかさを目指す危うさと、銀の弾丸を求めて

株式会社Consulente HYAKUNEN/株式会社Maxwell's HOIKORO CEO
前山 匡右氏
ウェルビーイングの重要性に疑義を呈することには、困難さがあります。働く主体である私たち自身が、健やかで幸福でありたいと願っているからです。しかし、誰もが賛成する施策であっても、企業が経営施策として取り組むとなると、一筋縄ではいきません。経営の在り方ひとつで、善なる目的は忘れ去られ、組織活動は歪になります。本講演では、ウェルビーイングを実現し、持続的に展開するための銀の弾丸となる一手を探索します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
社員がイキイキと健やかに働けることは、誰もが望んでいることでしょう。しかし、経営とは本来、社員のために行うものではありません。その前提をもとによく考えてみると、社員一人ひとりと企業全体の両者に対して良い効果をもたらす経営施策の実現は、難易度が高いことが分かるはずです。
そのため、ウェルビーイング経営を展開する取り組みのあり方に違和感を持つこともあるでしょう。ただ、社員の健やかさや幸福度に関わることなので、ウェルビーイング経営の展開に対して、大きな声を上げて抵抗し反発することは、はばかられてしまいます。
本講演は、ウェルビーイング経営に対する違和感の正体を明確にし、効果的な社内展開を検討されている上で大きな手がかりとなるでしょう。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
社員の幸福という大きなテーマを経営施策として扱い、展開することの重要性は、疑いようがありません。一方で、ウェルビーイングに関する施策やサービスは軽快さをもって流行しています。ごく表層的に、社員の健やかさや幸福度の向上を目指すアピールに終始してしまっているからです。しかし、そもそも社員の健やかさや幸福度の高さは、組織のパフォーマンス向上につながるとは限りません。
当社は、赤字企業の建て直しや不祥事を起こした企業の再生など、企業の変革を支援するコンサルティングファームです。経営戦略の立案から人・組織の変革推進まで、フルラインで実行してきました。難易度の高い案件に向き合うため、経営学の専門的な知識と高度なデータ解析技術を駆使することによって、人と組織に関わる独自の実践的な知見を蓄積しています。
本講演では、当社の解析データをもとに、ウェルビーイングの取り組みや効果の実態に迫ります。社員の健やかさや高い幸福度を求めるだけの表層的な取り組みをやみくもに続けるのではなく、まずはウェルビーイングのあり方を正しく捉えることから議論を始めます。
参加される皆さまが、ウェルビーイング経営の流行に流されずに立ち止まり、深く考えるために必要な知見をお伝えします。そして、ウェルビーイングをビジネス上の成果につなげるために必要な要素を探求していきます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
当社は、企業変革を多数行ってきたコンサルタントやデータサイエンティスト、経営学者などが参画しているコンサルティングファームです。大小さまざまな企業・組織に変化を生み出す仕事をしています。また、「介入の科学」というテーマの下で、データサイエンス技術を用いたHRテクノロジー分野のスタートアップMaxwell's HOIKOROを経営しています。
今回はウェルビーイング経営をテーマにお話しいたします。ご自身の社内の状況を踏まえ、人事施策の選択・実行、経営や現場に対する取り組みやスタンスなどを振り返りながらご参加ください。これからの人事部門のあり方を考え直すきっかけにしていただきたいと思います。
- 前山 匡右氏(まえやま きょうすけ)
- 株式会社Consulente HYAKUNEN/株式会社Maxwell's HOIKORO CEO
- 電機メーカー、シンクタンクを経て創業。様々な分野の知見とコンサルタント、経営者として培った実践知を統合し、大企業の全社変革、新規事業創造、経営トップの育成など、難度の高い分野のコンサルティングを数多く実施。HRテクノロジー分野のスタートアップ株式会社Maxwell's HOIKOROのCEOを務める。

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