人と組織について体系的に学ぶイベント

日本の人事部「HRカンファレンス2023-秋-」 
	2023年11月14(火)・15日(水)・16日(木)・17(金)・21(火)・22日(水)開催 [主催]日本の人事部「HRカンファレンス」運営委員会[後援]厚生労働省

講演者インタビュー

日本の人事部「HRカンファレンス2023-秋-」トップ 講演者インタビュー 島森 俊央氏(株式会社グローセンパートナー 代表取締役)インタビュー

内省型リーダーシップが組織を変える
~自分が変わると部下が変わる、マネジメント人材育成のポイント~

島森 俊央氏 photo

株式会社グローセンパートナー 代表取締役

島森 俊央氏

昨今、マネジメントは経営層やマネジャーが正しく、従業員や部下を変える必要があるという前提がありました。この前提で人材育成が進められた結果、経営者やマネジャー自身が変わるスキルを獲得する機会が置き去りにされてきました。本講演では、経営者やマネジャーが変わることで部下が変わる「内省型リーダーシップ」を取り上げ、本人にどのように伝え、気づかせればいいのか、どのような効果があるのかについて解説します。

―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?

これまでのマネジメント論は、主体である経営者やマネジャーが正しく、客体である従業員や部下を変える前提で語られてきました。しかし、VUCA時代に入り、主体が常に正しいわけではない状況に直面しています。

成人発達理論によれば、多くの役員やマネジャー層の発達段階の特徴は、自己意志で行動できる一方で、「自分は正しい」「相手は悪い」という二元論に陥りやすい傾向があります。この無自覚な「自分は正しい」という前提が、部下をコントロールし、傾聴する姿勢を妨げています。

正論ばかり唱える経営層・マネジャーに辟易している人も多いのではないでしょうか。しかし、彼らに理解してもらわないと、問題に切り込むことができません。本質的な問題(経営者やマネジャー本人に起因する問題)は先送りになり、些細な問題解決に終始してしまいます。

小手先の問題の先送りをやめて、本当に現状を打破したいと思っている方に、ぜひこの講演を聞いて欲しいです。

―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。

ハーバード・ケネディ・スクールで25年間リーダーシップ論の教鞭をとったロナルド・ハイフェッツ氏は、企業で生じる問題を「技術的問題」と「適応課題」に分けました。適応課題は、人々の優先課題、慣習、信念を変えなければ解決が進まない課題ですが、多くの場合、経営層やマネジャーの慣習や信念が変革を邪魔しています。その要因は、経営層やマネジャーに、「自分が正しい」という無自覚な前提があるからです。この前提によって、彼らは自分のこだわりを捨てることができないのです。

我々は成人発達理論を人材育成に応用してきました。成人発達理論を通じて、人には「意図した行動」と「無自覚な反応行動」があることをお伝えしています。自分を客観視することで、自分の中に「適切な行動をしようとしている自分」と「反応的に意図と異なる行動をとる自分」という2つの側面が存在することに気づくことができます。

この反応行動を取り扱うことで、自分の「正しさ」を手放すことを促すことができます。そうすると、自分が変わることで、部下が変わる二刀流のリーダーシップが生まれます。そこから、上司と部下とが変容できる1on1、部下への権限委譲、古い慣習(例えば、会議や資料作成)の廃止、学びあえる組織風土の醸成など、変革が進みます

当日は、理論的背景や反応行動への気づかせ方や、実例紹介などを通じて、参加者が実践的な体験を得られるような形式で進める予定です。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

当日は、皆さんからの意見や質問を受けながら進めます。事前のご質問、当日のご質問・ご意見を楽しみに待っています。

経営層やマネジャーが「正しさ」から解放されることで、心理的安全性が高く、生産性の高い、学習する組織に生まれ変わります。経営の根幹といえる改革ができますので、会社を自身の力で変革したい方や、組織文化を大きく変えたいと考えている方々に、ぜひご参加いただきたいと思います。

特に、本当に会社を良くしたい経営層の皆さんの参加を心よりお待ちしております。また、部下の皆さんからも、経営層にこのセミナーに参加してほしいと声をかけていただけると嬉しいです。

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講演者プロフィール
島森 俊央氏(しまもり としひさ)
株式会社グローセンパートナー 代表取締役
2008年株式会社グローセンパートナーを設立 。人事制度導入や新入社員から役員/管理職クラスまでの教育研修を通して、クライアントの業績向上と社員活性化の実績を多く残している。加藤洋平氏から直接、成人発達理論を学び、自己変容の体験を進めており、一歩異なる視点でアドバイスができることが特徴である。

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