講演者インタビュー
管理職だけに頼らない「心理的安全性の高い職場づくり」
~世代間ギャップを活かしたこころの健康支援~
ティーペック株式会社 こころのサポート部 係長/公認心理師/臨床心理士/産業カウンセラー
胡桃澤 優樹氏
働き方への価値観が多様化した中、「互いを尊重する組織づくり」に悩まれている企業が増えています。心理的安全性醸成には管理職がキーだと言われますが、それ以外にもアプローチ方法はございます。本講演では、従業員の間で起こる「世代間ギャップ」を前向きに活かす方法や、管理職だけに頼らず職場に心理的安全性を醸成する方法についてお話しします。また、こころの健康を軸に、当社へ寄せられた相談事例をベースに解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「心理的安全性の高い職場づくりに、管理職だけではなくメンバーも主体的に参入したくなるような仕組み」や「心理的サポートによって『世代間ギャップ』を職場のメンタルヘルスの促進要因とする方法」にご興味をお持ちの人事の方々におすすめしたい講演です。
以下のような問題意識の解決に向け、役立つ情報をご提供いたします。
・管理職の負担を抑え、メンバー主体での心理的安全性を醸成したい
・世代間ギャップが活きる職場環境を作るにはどうしたら良いのか
・ベテラン社員と若手社員の労働価値観の摩擦を改善したい
・企業として従業員のメンタルヘルスケアをどのようにしていったら良いのか
実際に外部相談窓口として、多くの方々からのご相談に対応しているカウンセラーだからこそお伝えできる具体事例をもとに、異なる価値観を持つ幅広い世代の従業員の方々へのこころの健康支援の在り方について講演します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
日本の社会問題の一つとして「長時間労働」が挙げられます。また、世界的に見ても労働生産性の向上は重要な課題です。「長時間労働」が発生する要因には「少子高齢化」など労働人口の減少もかかわってきます。今後さらに人材の確保が困難となったとき、現状の人員にいかに長く働いてもらえるかが企業の分かれ道となります。
長く働きたいと思える職場の一つには、「自分の意見が採用の可否にかかわらず、尊重されていると感じられるかどうか」があるでしょう。立場に関わらず意義のある発言を自由にできるような職場環境には、心理的安全性が醸成されています。
バブル世代~Z世代などの複数の世代が働く現代社会では、世代間ギャップによる摩擦が起きやすい環境があります。また管理職は管理以外の業務にて、職場の心理的安全性を考える余裕が作れないことも少なくありません。
対人関係の摩擦が生じ、心理的安全性の無い環境では、職場全体にジワジワと徒労感が染みつき不調者発生の温床となるでしょう。結果として人員が定着しない職場となり、採用活動に多大な工数がかかるなど頭を抱える人事担当者も少なくないようです。
そこで本講演では、前回講演に引き続き「世代間ギャップ」をテーマとして取り上げ、その活かし方の実践例についてご紹介いたします。また、管理職だけに頼らない心理的安全性のある職場づくりについて、皆様にヒントをご提供できればと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
あらゆる人材が働く職場環境が当たり前となった現代社会にて「世代間ギャップ」による摩擦は自ずと発生します。前回講演では、それぞれの「あたりまえ」がぶつかっていることがその摩擦の原因の一つとして挙げられることをお話ししました。
それぞれの世代での「あたりまえ」を互いに押し付けあっていては、「世代間ギャップ」を活かすことは出来ません。どの世代の人員であっても、多様性を受け入れ学びを得る姿勢は何よりも大切です。
それぞれの「あたりまえ」の相違を組織内でどのように活かすか、また「心理的安全性」を醸成するためのポイントについて、本講演が参考になれば幸いです。
- 胡桃澤 優樹氏(くるみざわ ゆうき)
- ティーペック株式会社 こころのサポート部 係長/公認心理師/臨床心理士/産業カウンセラー
- 電話ハラスメント相談の実績からハラスメント行為者向けの再発防止プログラムを開発。各種メンタルヘルス研修講師や契約先企業の従業員へのオンラインカウンセリングから、メンタルヘルス対策へのコンサルテーション等を行っている。その他、メンタルヘルス相談以外にもギャンブル依存症問題への相談対応に注力している。
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