講演者インタビュー
メンバー間に対話を生み出し主体性を引き出す
~管理職が実践すべき「ファシリ型マネジメント」の10の手法
(株)ピュア・エッジ 代表取締役 国際コーチング連盟認定マスターコーチ
木村 すみこ氏
チームメンバーの主体性を引き出すのが難しいという悩みをよく伺います。主体的な行動をしてもらうには、管理職との1対1の対話だけでなくメンバー間の対話が重要です。本講演は、メンバーがお互いに業務やチームに関しての意見を言い合える対話を生み出すための、管理職に必要なファシリ型マネジメントの10の手法を紹介します。すぐ取り入れられるテクニックや土台のマインドなどメンバーとの関わり方の参考になれば幸いです。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
本講演では、エンゲージメントの低迷や離職率の高止まりなどへの対策として、1on1以外の効果的な選択肢となる、「ファシリテーション型マネジメント」~メンバー同士の対話を活性化して、多様性を組織力に変えていくマネジメント手法~をご紹介します。
「ファシリ型」での関わりが定常化すれば、個々の主体性が高まり、チームの自発的な協働が進みます。また管理職に時間的・心理的余裕が生まれ、本質的で重要なことにエネルギーを注げるようになるため、職場の好循環が始まります。
講演では、以下のことについてお話しします。
● 「ファシリテーション型マネジメント」の10の手法
● その土台となる「ファシリーダーマインド」は、従来の管理職のマインドとどう違うのか?
● 「ファシリテーション型マネジメント」の具体的な行動事例
● メンバーへの影響
● 「ファシリーダーマインド」の醸成方法
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
業務推進・部下の育成とキャリア開発・メンタルヘルス管理などの手段として、上司・部下間の1on1には大きな有用性があります。
しかし、責任意識が強い管理職が1on1を多用しすぎると、かえって部下の依存が深まる、上司と相性の悪い部下が短絡的に離職を選んでしまうなど、残念な結果を招く危険性もあります。自分と相手だけの閉鎖的な関係性の中で、お互いの視野が狭くなってしまうからです。
「ファシリテーション型マネジメント」の特徴は、上司・部下の1対1の世界の外に「職場」という広がりを創り出し、視野を拡大することにあります。
「ファシリーダー」の関わりで、メンバーは多様な人たちが集う「場」の一員としての居場所を得て、自分の特徴や強みを発見します。さらに「ファシリーダー」をモデルとしながら、異質な人たちとの関わり方を学習し、仲間との相互信頼や協働の喜びを体感していくことができます。
「ファシリテーション型マネジメント」の安定的な実践には「ファシリーダーマインド」の獲得が必須ですが、すぐに役立つテクニックもあります。本講演では、10の手法の中から、マインドが十分に育っていなくても取り組みやすい具体例をご紹介するとともに、従来型の管理職マインドを「ファシリーダーマインド」へと変容させていく四つの要件を示し、最も大切なマインドシフトの起こし方についてもお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
本講演は、1on1を否定するものではありません。「ファシリーダーマインド」で行えば、1on1もさらにパワフルになります。「1on1マネジメント」と「ファシリテーション型マネジメント」を両輪として活用し、より良い職場を作り出してください。
- 木村 すみこ氏(きむら すみこ)
- (株)ピュア・エッジ 代表取締役 国際コーチング連盟認定マスターコーチ
- 自己投資で2001年から学んだコーチングをマネジメントに活かし、新卒入社した外資系企業で初の女性執行役員、取締役となる。副業でエグゼクティブコーチングを提供し、2010年に独立。これまでにコーチしたクライアントは300名超。コーチングとファシリテーションを活用したリーダーシップ開発と組織開発が専門。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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