講演者インタビュー
研修が「気づき」を与えるだけの場になっている理由
業務に活かせる「行動変化」を促す研修構築方法

株式会社EdWorks 代表取締役社長
首藤 啓成氏
受講者をあるべき人材像に近づけるために研修を実施しても受講者に一時的な「気づき」を与えるだけで、業務に活かせていないと良く耳にします。せっかくの業務時間を研修に充てるのであれば、「気づき」の先の「行動変化」を目指してみませんか? 本講演では、なぜ受講した研修が業務に活かせないのかに着目して、目標設定やスキル測定の見直し方や研修の構築方法をご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
人的資本経営、リスキリングによって人材育成は大きな注目を浴びています。そのような中、人材育成の方策の一つである「研修」について、これまでと同じやり方で実施すべきかどうかをお考えになっている人事担当、育成担当、経営層・管理層を対象としてお話しします。
研修のゴールを受講者の「気づき」として設定しているお話をよく耳にしますが、弊社は「気づき」は通過点に過ぎず、受講者の「行動変化」が最終的なゴールと考えています。実際に弊社が実施した調査でも、研修受講者の79%が研修内容を覚えていないと回答しています。
気づきの先にある行動変化を引き起こす方法について、ヒントをお持ち帰りいただければ幸いです。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
「研修での学び」をどのようにすれば、業務で実施できる状態にまで持っていくことができるのでしょうか。
「研修への参加」は、研修全体が包含するプロセスのほんの一要素でしかありません。理想の研修は研修に参加する前の取り組み、研修に参加した後の取り組みまで一貫性を持って設計されています。
本講演では、研修を設計する部門、研修に送り出す現場部門、研修に参加する受講者の3者の視点から「学んだ内容を業務で活用できる研修」と「実際のよくある研修」の比較を通して、研修設計の要点を洗い出していきます。
その上で、研修参加前後で実施すべき具体的な取り組みとして、特に「目標設定」「研修送り出し部門の関与」「スキル測定」に着目してお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
本講演を通じて、研修を設計される際のヒントを得ていただければ幸いです。
今回のお話は研修設計の型でしかありません。人的資本経営の時代に対応していくためには、皆さまが所属されている組織の状況に応じて、型の一部を適切にチューニングしていく必要があります。今後も皆さまと情報交換をしながら、最適解を一緒に見つけていければと考えております。
- 首藤 啓成氏(しゅどう ひろなり)
- 株式会社EdWorks 代表取締役社長
- 早稲田大学政治経済学部卒業。大手学習塾2社、NTT東日本、外資IT企業にて講師、経営企画、事業開発等を担当。外資IT企業ではマネージャーとして育成・指導にも携わる。2022年ソフトスキルに特化した人材教育サービスを提供する株式会社EdWorksを設立。

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