講演者インタビュー
社員の8割が自ら学んだ!
自律的な学習を促す「学習体験のデザイン(LXD)」とは?
株式会社ライトワークス HCMソリューション推進部 サービスディレクター HRDスペシャリスト 兼 IDer
櫻井 康一氏
社員のリスキリングや教育拡充が加速する中、企業は自律学習を促し成長させる「学習体験のデザイン(LXD)」を積極的に行う必要があります。「LXD」とは、学習効果を最大化させるために目指すゴールから逆算して学習者個々人に最適な学習体験を設計することです。本講演では、LXDの概要・具体的手法に加え、「いかに自社の人材育成に取り入れ、自律的な学習につなげているのか」についても事例をもとに解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
経営者、企画担当、人事担当などの役職や役割を問わず、「社員のリスキリング、自律学習を促進しなければならない」、「効果的な社員教育に向けて見直しが必要である」といった課題をお持ちの方向けの講演です。
将来の予測が困難な現代において、社員が自ら学び続ける「自律的な学習」が必要不可欠とされています。また、企業は、無形資産である人にしっかりと投資を行い、人を活かし人に選ばれることが求められる時代になってきました。企業は、自ら育つ社員を生み出し、それを支援する必要があります。
ある調査で、1年以上学びを継続している人の約6割が「1年以上継続することなく一過性に終わったことがある」と回答しました。では、自律的な学習を促すために必要なポイントは何でしょうか。
本講演では、そのポイントや人的資本経営時代に欠かせない考え方である「LXD」の概要および具体的な手法について、事例を交えて分かりやすく解説します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
昨今の政府による「人への投資」を重要視する動きに合わせて、企業においても、社員のリスキリングや教育の拡充など、「人への投資」が加速しています。その投資効果を最大化するためには、社員が自ら学んでいく「自律的な学習」が必要不可欠です。
しかしながら、実際は、社員の教育環境を整備し与えるだけでは自律的な学習は期待できず、効果的な教育投資にお悩みの企業も多いのではないでしょうか。社員の自律的な学習を促し、成長させていくためには、「LXD」つまり「学習体験のデザイン」を積極的に行う必要があります。
LXDには基本となる五つのステップがありますが、私どもは従来の教科書的な教育研修における学習体験のデザインにとどまらず、「まなびを阻害する八つの要因(文化/土壌がない、機会/環境がない、認知がない、学習計画がない、学習動機がない、学習時間がない、学習が継続しない、学習成果が出ない)」を意識しながら、コンサルティングや学習文化醸成のサービスにLXDの概念を取り入れています。
本講演で紹介する、社員の8割が自ら学び、さらに、ただ学んだだけでなく行動変容までつながっている事例は必見です。また、ROI(投資対効果)を数字で出していくDX研修や、学習文化を醸成するためのインナープロモーションの事例も、人事・人材開発担当者はもちろん、経営層の皆さまにとっても興味深くご覧いただける内容だと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
LXDの考え方自体は。全く持って新しくも難しくもありません。ただ、名実ともにしっかりと取り入れている企業はそれほど多くないと認識しています。楽をして自律学習が進むことはあり得ませんので、やはり頭を使って汗をかいてデザインする必要があります。
「できない……」「やっても意味がない……」という印象をお持ちの皆さまに、結果が出る楽しさを感じてもらいたい。そのためには当然オカネ(いわゆる人への投資)も必要になりますが、明らかに世の中の考え方は変わってきています。
投資対効果をしっかりと見せていく、そのような実績をどんどん作ってLXDの概念を「みんな取り入れている」状態に一緒にしていきましょう!
- 櫻井 康一氏(さくらい こういち)
- 株式会社ライトワークス HCMソリューション推進部 サービスディレクター HRDスペシャリスト 兼 IDer
- 大手企業でHR領域のコンサルティングを含む様々な営業を経験し、MBAを取得。事業開発・経営企画および約2万人に対する人材開発を推進。幅広い人脈と豊富な経験を持ち、企業規模や業種を問わず人材開発に精通。HCMソリューション推進部を立ち上げ、顧客のHCM推進に資する各種サービスの企画・開発を牽引中。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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