講演者インタビュー
ミドルマネジャーの人的資本価値を問い直す~『上場企業の課長に関する実態調査』から見えた現状と課題~
学校法人産業能率大学 経営管理研究所 人事・マネジメント研究センター 主席研究員
原 義忠氏
人的資本経営の潮流は、人事・教育部門のあり方や情報開示が焦点となり、職場への定着と浸透に向け中心的役割を果たすべきミドルマネジャーの人的資本価値への議論が抜け落ちていないでしょうか。本講演では、最新の実態調査結果をもとに、役割期待が高度化するミドルマネジャーの現状と課題、人事・教育施策との関連をひも解き、コンサルティングの事例を交えミドルマネジャーの人的資本価値をいかに高めるかを考察していきます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
自組織のミドルマネジャーの育成や意欲向上に課題を感じている方向けの内容です。
本講演はその課題について、「ミドルマネジャーの人的資本価値」の観点から考えていきます。職場運営の多様化により管理職の業務はますます高度化しています。しかし、職場の目標達成に向け、自らがプレイングマネジャーとなり、期待される本来の役割を十分に果たしきれていないのが現状です。人的資本経営を地に足のついた戦略として着実な成果に結びつけていくには、現場を任せられているミドルマネジャーのこうした現状を打開していく必要があります。それに対し、人事・教育部門が、果たすべき役割や何を成すべきかを、最新のデータをひも解きながら解説します。多くの管理職教育や人事制度の再構築支援を通じた事例を交え、提言します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
本講演では、大きく三つの観点・構成でお話ししていきます。
「今、ミドルマネジャーが直面している課題とは何か?」
「自組織の人事・教育施策に対し、ミドルマネジャーはどのように感じているのか?」
「人事・教育の観点で、ミドルマネジャーの人的資本価値を高めるにはどうすればいいのか?」
産業能率大学の人事コンサルタントと、当調査を担当したデータサイエンティストの二人が対話形式で、最新の調査データや現場の実例を踏まえて進めていきます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
人的資本経営に向けた取り組みが推進される中、「そもそもミドルマネジャーは組織から大事にされているのだろうか」と私たちは問題意識をもっています。
非管理者、特に若手・中堅社員はミドルマネジャーに対する組織の扱いを冷静に見ていますが、真に人的資本経営を推進するためには、ミドルマネジャーにこそ焦点をあてるべきだと考えています。今回の講演が、ミドルマネジャーの人的資本価値を見直す一助になればと考えています。皆さまのご参加をお待ちしております。
- 原 義忠氏(はら よしただ)
- 学校法人産業能率大学 経営管理研究所 人事・マネジメント研究センター 主席研究員
- 人事コンサルタントとして企業・組織の人事制度設計及び導入支援に従事するとともに、講師として管理職研修や評価者研修に携わる。
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