2020年に向けて進む禁煙 企業もサポート
2020年の東京オリンピック開催に向けて、飲食店などでの喫煙を禁止する動きが進んでいる。
衆議院運営委員会は7日の理事会で、健康増進法改正案の審議入りを決定。客席面積が100平方メートル以下の店舗や個人経営の既存店などで、標識を掲げている場合を除き、飲食店などを原則禁煙とする。また、東京都は今月5日、従業員を雇う飲食店を原則屋内禁煙にすることを柱とした受動喫煙防止条例案を発表。国よりもさらに厳しい禁煙施策に取り組む方針を示した(日本経済新聞より)。
従業員に禁煙を求める企業も増えている。TOKAIグループでは、今年1月、就業時間内の全面禁煙化を実施。対象者はグループ全23社の正社員・契約社員併せて約4800人で、全事業所や営業車内を含めて喫煙を禁止する。同社は禁煙治療のための補助金の支給や喫煙者への保健指導を実施し、禁煙に向けたサポートを行う。
また、オリンパスは2020年3月末までに建物内を、21年3月末までに全社の敷地内を、それぞれ全面禁煙とする。対象は国内のグループ会社や生産拠点の従業員も含めて約1万4000人。同社では禁煙に向けて、健康保険組合と協力して禁煙治療費の補助や禁煙セミナーなどを通じた啓発を実施する。
企業内での禁煙を成功させるには、ただ禁止するのではなく、企業がサポートを行うことが鍵となる。禁煙が成功すれば、従業員の健康増進につながり、企業にとってもメリットが大きい。健康経営の「投資」として、禁煙施策を進める動きは、今後も活発化するだろう。
(『日本の人事部』編集部)
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