講演者インタビュー
管理職への壁をぶち破れ~東京海上日動システムズが取り組む、管理職を育てる文化づくり~
株式会社Superiieur 代表取締役
曽我 香織氏
近年会社をあげて女性活躍を推進している東京海上日動システムズ。女性活躍だけでなく、性別や年齢関係に関わらず管理職への昇進に際して立ちはだかる壁があることがみえてきました。本講演では、木村様をお招きし管理職に対しての見解の勘違いやバイアスがあるのではないか、それをどう打破しそれぞれらしい管理職としてのキャリアを描いていくかに関しての取り組み事例や管理職を育てる文化づくりなどをお伝えいたします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
女性管理職比率を増やしたいけれどもなかなか目標値に届かない、そもそも性別にかかわらず管理職になりたいと思う社員が少ない、といった課題をお持ちの企業の方向けの講演となります。
働き方改革の影響もあり、従来は部下に依頼していた仕事を移管しきれず、管理職がプレイングマネジャーとなることで補完しているケースは多くの企業にあるのではないでしょうか。
多忙な管理職の背中を見ている若手~中堅社員が、昇進すると責任が増え、さらに忙しくなるなら管理職になりたくない、と考える傾向は性別に限らず起きています。特に女性はワークライフバランスやライフイベント、家族の希望などもあり、また管理職になる時間・心理的余裕もなく自身が希望しないため、なかなか女性管理職登用が進まないのも事実です。
本講演では東京海上日動システムズ様と共に、「管理職になりたがらない問題」に正面から向き合っていきます。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
東京海上日動システムズ様では、会社や組織のあらゆる意思決定の場に女性が参画する状態を目指す姿とされ、女性社員のみならず経営陣や上司まで巻き込んださまざまな先進的施策を推進されてきました。
それでもなお、内発的動機から「管理職になりたい」と願い、実際に管理職に昇進するまでには理想と現実のギャップがありました。そこで管理職就任に向けたハードルは女性に限ったことではないと考え、2024年8月に男性も含めた管理職昇進への橋渡しの新施策として「シン・YELL」プログラムを誕生させました。
「シン・YELL」では、自分の可能性をUNLOCKし、(解き放つ)期待値とのギャップを埋め、自分らしいリーダーシップを発揮できる状態になることを目的としています。受講者だけでなく、直属の上司や経営陣までコミットすることで、会社をあげて管理職を育てる文化をつくる「現在進行形」のプロセスをご紹介します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
人事担当者のジレンマは、会社の掲げるKPI達成のためにどれだけ尽力しようとも、最終的に「人の心」が動かなければ達成できないことではないでしょうか。「シン・YELL」はまさに「管理職にならなくてもよい」「管理職を希望しない」状況までを想定し、内発的な動機付けに挑むチャレンジングなプログラムです。女性管理職比率の数字を上げることのみを目的とせず、一人ひとりの個性と可能性に向き合い、会社全体で支援するプログラムになりました。形式にとらわれず、e-learningや研修、グループコーチング、1on1コーチングなど、あらゆるアプローチを組み合わせています。
- 曽我 香織氏(そが かおり)
- 株式会社Superiieur 代表取締役
- 大学卒業後、アクセンチュアにてHuman Resource Managementコンサルティングに従事。その後、コーチ・エィでマネジャー、コーチ経験を経て2015年に株式会社スーペリア創業。管理職のパフォーマンス・コンディショニングや女性活躍推進など、多数プロジェクトを統括。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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