講演者インタビュー
世界113カ国の人材ビッグデータから紐解く、D&Iに戸惑う管理職・社員の実態と解決策
株式会社エイムソウル 代表取締役/PT. Bridgeus Kizuna Asia Director
稲垣 隆司氏
D&Iの概念には共感しつつも、外国人と日本人との文化の違いと対応に戸惑う現場の管理職が増えています。「時間を守って」と指示しても、月4回の遅刻までは「ちゃんと守っている」という感覚を持つ国の方に対して、認知の違いをどう克服すればよいでしょうか。本講演では、外国人採用適性検査に蓄積された世界113カ国の人材ビッグデータを解析して導き出した各国の違いと、乗り越えるために人事ができる解決策を解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
以下の文章読んで、どのように感じるでしょうか。
・インド人にとって月4回の遅刻は「“ちゃんと”時間を守っている」
・インドネシア人にとって工場のルールは半分守っていれば「“ちゃんと”ルールを守っている」
自分が知っている「ちゃんと」と異なり、戸惑った方が多いのではないでしょうか。急に外国人社員のマネジメントを任された管理職も、同様の戸惑いを感じています。
「ちゃんと時間を守って」(ちゃんとルールを守って)と指示しても、その「ちゃんと」の基準が自分と外国人社員で大きく異なります。業務におけるものさしは国によって大きく異なりますが、ものさしの違いを認識できず、戸惑いが生まれているのです。
D&Iの理念には共感しつつも、業務の上で違いを乗り越えることは簡単ではありません。管理職や受け入れ部署は、急激な変化に戸惑ったり、不満を感じて後ろ向きの態度をとったりするという事象が頻発しています。
深刻に見える問題ですが、手順を踏めば解決できます。本講演では解決するために最も重要なポイントを解説します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
前回登壇したHRカンファレンスでは、視聴者の皆さまから満足度上位講演として選出いただきました。本年の講演では最新の分析データや、課題解決事例を発表いたします。
当社、株式会社エイムソウルは、業界初の外国人採用に特化した適性検査CQIを開発し、世界113の国と地域の人材ビッグデータを蓄積。一橋大学名誉教授の米倉誠一郎氏が率いる当社の研究チームがデータ解析し、日本人と外国人との違いや、業務における各国の特徴を明らかにしました。他にはない当社のみのビッグデータであるため、当社が定期的に発表する調査・分析データは各メディアでも取り上げられています。
当社ではそのデータや理論を用いて、管理職や受け入れ部署に対する【D&I研修】や【グローバルマネジメント研修】、【異文化理解研修】を提供しております。
本講演では、その分析データや研修のエッセンスをお伝えします。また。外国人材のマネジメントや受け入れに欠かせない異文化適応力「CQ」(Cultural Intelligence Quotient)についても解説します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
人手不足倒産が過去最多ペースで進む昨今。組織を維持するために、外国人材の力を借りて多国籍チームをマネジメントしていくことは避けられません。早めに取り組むことが、自社の優位性になりえます。
実際、外国人観光客が増加する中で、ある小売業では外国人スタッフを増やして組織を強化し、多言語対応を実現することで売り上げを大きく伸ばしました。D&Iは経営にもプラスの効果を与えるのです。
ぜひこの機会に最新情報をキャッチアップいただければと存じます。
- 稲垣 隆司氏(いながき たかし)
- 株式会社エイムソウル 代表取締役/PT. Bridgeus Kizuna Asia Director
- 急成長したベンチャー企業で人事部責任者を務め、2005年株式会社エイムソウルを設立。2014年に海外進出。2020年に異文化適応力検査(CQI)を開発し特許を取得。集まったビッグデータを基に日本のグローバル化を促進させるべく課題解決に取り組む。著書に『なぜ外国人に「ちゃんと」が伝わらないのか』がある。
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