講演者インタビュー
中堅・中小企業の“人材不足”を「量」と「質」から整理
~解像度をあげ、自社に合う打ち手と実例を解説~
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 コンサルティング事業本部 マネージャー/中小企業診断士
桑野 大吾氏
「貴社の人材は十分ですか?」と問われ、自信を持って「はい、十分です」と答えられる企業は多くないでしょう。多くの企業の悩みの種である「人材不足」ですが、問題の真因を捉え適切な打ち手を講じることは決して簡単ではありません。本講演では、人材不足を「量」と「質」に分けて再整理し、漠然とした「人材不足対策」という企業課題の解像度を上げます。そして、自社に合う打ち手を選ぶための考え方を実例付きで解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
今回の講演は、自社の「人材不足」について漠然とした悩みを抱える方に、ぜひ聴いていただきたい内容です。
「当社は人材不足だ」という声は、私たちが日々お客さまを支援するなかで非常に多く耳にします。しかし、詳細に状況を確認すると「人材不足」とは一言でくくれず、各社各様の問題意識を持っていることがほとんどです。「管理職候補がいない」「ITスキルを有した人材がいない」「担当者退職の穴を何とかカバーしているが業務に対する社員数が少なすぎる」など、これらは「人材不足」ではありますが状況はばらばらです。状況が異なれば当然打ち手も異なってしかるべきであるものの、実際には人材不足への対応策を「採用」か「業務効率化」かの二択、つまり人材不足を「人手不足」という量の側面中心に捉えている企業もまだ多い状況です。
本講演では人材不足を「量」と「質」の観点から捉え直し、企業に求められる人事施策のポイントを解説します。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
今回の講演の聞きどころ、注目いただきたいポイントは以下3点です。
(1)人材不足問題をより具体的に捉えるために重要な、「量」と「質」の側面について
企業を取り巻く環境変化について、「人材不足」の観点から全体感を改めて捉え直します。同時に、多種多様な場面で用いられる「人材不足」という表現が、実際には多くの意味合い・状況で使われている実態についてご案内。あわせて「自社の人材不足とは具体的にどういった状況を指すのか?」を明確にするため、企業に活用いただきたい方法論や考え方をご紹介します。
(2)量と質、それぞれの観点から企業として採りうる人事施策とは
(1)で特定した「自社で不足する(しそうな)人材」を確保するためには、人材不足のパターン別に適切な人事施策を複数講じることが求められます。会社として一貫性のある人事施策実施に向けたポイントについてご紹介します。
(3)企業が人材不足にどのように対処しているのか(企業事例あり)
(1)(2)の内容に対して、実際に対応している企業の事例をご紹介します。「どのように人材不足を定義しているのか?」「人事施策を考えるうえでの留意点や懸念点は、どこにあったのか?」など、実際の企業事例を通じご紹介します。
本講演をお聴きいただきながら、「自社の人材不足は具体的にどういう状況なのか」「人材不足解消のため当社は何をすべきだろうか」など、自社の状況について思いをはせていただければ幸いです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
転職市場が活性化し雇用の流動性が高まる現在、人材不足対応として採用強化や業務効率化を推進するだけでは十分とは言いづらい状況です。人材不足が今は顕在化していない企業であっても、改めて現状を整理すると、向こう5年~10年程度で人材不足が表出することが見込まれるケースもあります。
本講演でご案内する施策は直ちに人手不足の解消へ効果を発揮するものばかりではなく、数年単位で計画・実行していくべきものも含まれています。そのため早期に計画的に人事施策を準備・実行する企業こそが、今後さらに人材不足が深まった際にも、安定した企業運営・発展を遂げていくものと確信しております。
どうぞよろしくお願いいたします。
- 桑野 大吾氏(くわの だいご)
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 コンサルティング事業本部 マネージャー/中小企業診断士
- 2018年三菱UFJリサーチ&コンサルティング入社。これまで人事コンサルとして、様々な業種・規模の人事制度設計や導入後の運用支援・人材育成施策等、基幹人事制度を軸に広い人材マネジメント領域のプロジェクトに携わる。
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