講演者インタビュー
組織における“データリテラシー”とは何か?
その定義と獲得プロセスから見えてくるDX人材教育のあり方
株式会社GRI 代表取締役CEO
上野 勉氏
DX推進とは「デジタルやデータを活用し、変革を推し進めること」です。しかし、DX推進の重要性を感じているにも関わらず、データ活用や分析スキルに関して、どのような状態がそれを獲得できたとするのか不明瞭なままの企業が多いのではないでしょうか。本講演では、組織におけるデータリテラシーとは何か。それに到達するためのプロセスを整理します。また、DX人材の教育の具体的な在り方をお話しします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
以下のようなお悩みがある人材育成担当者にぜひ聞いていただきたいです。
・データの活用と分析を組織的に進めていくのにその手順がわからない
・DXを推進する立場なのに改革が前に進んでいる感じがしない
・研修プログラムを考えているけどありきたりの視点しか思い浮かばない
・優秀な人材から辞めていくとの危機感がありながらその処方箋がない
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
データ活用と分析のスキルが組織的に活かされるとは、どのような状態のことを指すと思われますか?
ここに事例としてある分析テーマと分析結果があります。皆さんはこれを見てどこに問題があると推測しますか。果たしてその問題はどうしたら解決に向かいますか。このようなシミュレーションをしながら、組織的にデータリテラシーを獲得するための視点を提示したいと思います。話の終着点では、研修プログラムの組み立て方や人材の定着に関するトピックに触れます。
我々がこれまで提供しているデータリテラシー研修の経験を通じて、実際に目の当たりにしている現象をお伝えします。多くの担当者さま、多くの企業ではデータの活用と分析についての経験が少なすぎて、その次に直面する課題が想像つかないものになっていると感じています。組織それぞれの課題は、DX化がどこまで進んだかという進捗度合いによって異なると思いますので、”この先にある課題”が見えるようになることに注目して欲しいと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
データ活用と分析において、多くの企業が陥っている、あるいはこれから直面するであろう課題を知っていただき、それらへの対処法を議論することは、DXを推進する担当者の重要な仕事になります。一方で、知れば知るほどDXを推進するという仕事は勇気をもって組織変革に臨んで行くというとてつもない役割を担っていることを実感すると思います。皆さんが本気で組織変革を遂げたいのであれば、10年先の成果を追い続けるつもりでいきましょう。
- 上野 勉氏(うえの つとむ)
- 株式会社GRI 代表取締役CEO
- 1965年生、大阪市出身。大阪教育大学卒、筑波大学大学院経営・政策科学研究科修了(MS)。JTB(日本交通公社)、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)、GAGA を経て、株式会社GRIを設立。青山学院大学社会情報学部特任講師、神奈川大学大学院経済学研究科講師(現在)を歴任。
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