講演者インタビュー
改正育児・介護休業法に対応した、両立に必要な支援
介護相談窓口の内製化とアウトソースのポイント
株式会社ユメコム 代表取締役 シニアサポートデスクカウンセラー
橋本 珠美氏
2025年4月、育児・介護休業法の改正により、仕事と介護の両立に向けた企業の対応が示されました。従業員が直面する「介護」は介護を受ける家族の状態、家族構成、居住地などにより人それぞれです。そして支援方法も十人十色であることを心得なければなりません。本講演では、法改正に沿った支援の方法や、相談窓口を内製化、アウトソースする場合の対応ポイントについて、データや事例を交えながら分かりやすくお伝えします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
企業として現状の社会情勢を鑑み、仕事と介護の両立支援相談窓口を設置することが必至です。その際の「従業員への関わり方」、「従業員から寄せられた相談への対応」について課題をお持ちのご担当者様に特におすすめです。
・仕事と介護の両立のための相談実例を知りたい
・現在進めている支援策が従業員に役立っているのか分からない
・企業としてどこまで関わるべきか疑問を持っている
・人員定着を目指している
・他社事例や、相談事例を参考にしたい
介護状況は人により千差万別です。
従業員約30万人とそのご家族のプラットホームである相談窓口の実績 から、相談窓口を設置する際のポイントをお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
介護離職者が、介護を始めてから離職するまでの期間と割合は「半年で60%」「1年で70%」と言われています。
初めての介護を何の情報もないまま迎えると、混乱に陥り、親への「不安感」はもちろんのこと、仕事を休むことへの「罪悪感」、介護を理解されない「喪失感」など、精神的ストレスで追い込まれている方、介護に没頭し周りが見えなくなる方などが多くおられます。そのような方々を支えるために「相談窓口」を設置するには、企業としての心構え、対応力が重要です。
本講演では、「介護の乗り越え方がわからない」「長期間のストレスのやり場がない」といった悩みを抱える介護中の方はもちろんのこと、これから介護を迎える方を含めた従業員に対し、企業人事がどのように関わるべきか、また、法改正(育児介護休業法/介護保険法)を踏まえ、内製化やアウトソースの相談窓口を設置する際のキーポイントを詳しくお伝えします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
仕事と介護の両立は、介護中の従業員、これから介護の可能性がある従業員に分けて支援を検討する必要があります。
特に、これから介護の可能性がある従業員は、経験がないために、両立の大変さが想像できず、自ら情報収集される方も少ないでしょう。そういった方々が介護離職に陥らないための施策を導入することにより、必要以上に不安にならずに介護と仕事の両立ができるでしょう。
誰もが関わることになる介護のことを、介護者本人だけでなく、従業員全員が理解し、仕事も介護も子育ても、すべてを大切にできる企業になるためにサポートできれば幸いです。
- 橋本 珠美氏(はしもと たまみ)
- 株式会社ユメコム 代表取締役 シニアサポートデスクカウンセラー
- 2001年4月、株式会社ユメコムを起ち上げ、介護・福祉の法人マーケットを中心に、誰もが高齢社会を安心して過ごすためのコンサルティングを始める。高齢者やそのご家族の幅広いお悩み(介護・相続・すまいなど)にお応えしている。相談窓口の事例と自身の経験(ダブルケア)を取り入れたセミナー活動は好評を得ている。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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