講演者インタビュー
中高年社員のキャリア自律に向けた課題と、損保ジャパンでの具体的取組事例
一般社団法人定年後研究所 理事/所長
池口 武志氏
本講演では、70歳就業時代が迫る中、定年後研究所が今年実施した「大企業会社員のキャリア自律アンケート調査」と「大企業人事担当者への取組ヒアリング」のポイントをお伝えします。その上で、大手企業での具体事例として、損保ジャパンでの「中高年社員キャリア自律」の取組プロセスや課題認識を、経験豊富なキャリア支援担当者から紹介していただきます。(協賛/株式会社星和ビジネスリンク)
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
昨今、「キャリア自律」の浸透が企業人事の大きなテーマになっており、キャリア研修や管理職研修、経営トップの説示などの機会を通じて、会社から従業員に「キャリア自律」が語られる場面が増えてきています。
しかしながら、言葉やキャッチフレーズばかりが先行し、「キャリア自律」の意味合いや、その目的、さらには効果測定に関しては、社内で認識が共有化され、ベクトルが合致しているケースは少ないのではないでしょうか?
本講演では、メンバーシップ型雇用の中でキャリア形成を重ねてきた中高年社員に向けて「キャリア自律」をいかに進めていくのかを、そのことに悩み、試行錯誤を続けている人事担当者の皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
そもそも、キャリア自律意識の高い層と低い層はどのような分布になっているのでしょうか。また、高い層と低い層とでは、「仕事への姿勢」「職場での周囲との関係性」「会社に求める要素」
「チャレンジ意欲」「学びの実践」などで大きな違いはあるのでしょうか。
定年後研究所でこの8月に実施した「大都市・大企業1200名会社員:キャリア自律アンケート調査」の概要から見えてきたことをお伝えし、「中高年社員のキャリア自律」において押すべきボタンを皆さまと一緒に探ります。
そのうえで、損害保険ジャパンの人材開発部門で15年にわたり「中高年社員のキャリア形成」と向き合い、キャリア自律行動に舵をきられたキャリア支援担当の立花様から、同社の取り組みや試行錯誤してきたことを共有していただきます。
アンケートという客観データと、大手企業での具体的な取り組み内容の両面をご紹介しますので、皆さまの企業で「中高年社員のキャリア自律」を進める上での参考になれば幸いです。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
今回小職と一緒にご登壇いただく立花様は、損害保険ジャパンで長きにわたってリーダーシップを発揮されてきた、私たち中高年会社員の大先輩でもあります。そんな立花様から、私は以前「キャリア自律」について「その意味合い」を教えていただきました。
この夏実施した上述の「キャリア自律アンケート調査」も、立花様からご教示いただいた「キャリア自律」の考え方である「学びと将来ビジョン」をベースに設計しています。
本講演を通じて、皆さまの企業で「キャリア自律」が力強く推進され、従業員のライフキャリアの充実はもちろん、企業の活性化の一助になれば幸いです。
- 池口 武志氏(いけぐち たけし)
- 一般社団法人定年後研究所 理事/所長
- 大手生保にて長年にわたって管理職を務め、50年代半ばで出向。定年後研究所設立後は「中高年社員の活性化」の調査・発信・研修プログラム開発に従事。昨年4月より桜美林大学大学院老年学研究科でジェロントロジーを学び直しながら、「高齢期期就労の質的向上、中年期からの準備行動」を研究中。
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