講演者インタビュー
【DX&法定雇用率引き上げ】大転換期を迎えた障害者雇用の未来を考える
パーソルチャレンジ株式会社 コーポレート本部 事業開発部 ゼネラルマネジャー
大濱 徹氏
いま、企業による障害者雇用は大きな転換点を迎えています。DX進展による仕事の減少は、企業に既存社員の学び直しを突きつけ、引き上げられる雇用率は、各社の取り組みの経済的価値や社会的価値を問い直しています。本講演では、大転換期にある企業の障害者雇用の課題を経営アジェンダへ昇華。今後の雇用拡大や価値創出に備える考え方について、最新データや雇用事例をもとに、様々な角度から紐解きます。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
以下のいずれかに当てはまる人事ご担当者および経営層の皆さまに向けて、今後の雇用拡大や雇用価値創出につなげるための視点をお伝えします。
・DX推進により自社全体で業務の効率化や見直しが進む一方、障害者がこれまで従事してきた定型業務や現業系の作業の創出、切り出しが難しくなっている
・既存の障害者社員に向けた新たな職域・業務創出、教育育成に課題がある
・新たな職域、業務で活躍できる障害者人材の新規採用、定着施策の検討が必要になっている
・障害者雇用市場の最新傾向と、今後の採用戦略や育成、戦力化のための施策を考えたい
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
企業による障害者雇用は、2023年4月に予定されている法定雇用率の引き上げに加え、労働市場の変化や社会的潮流の変化により、法的義務達成にとどまらない雇用価値の創出が求められています。
また、近年のDX進展によって企業全体で業務の効率化や見直しが進むことで、結果として、障害者がこれまで従事してきた業務の創出、切り出しが難しくなるでしょう。
“法定雇用率の上昇”と“DX推進による業務の変化”は、企業に対して、新たな業務や職域開拓を迫るだけでなく、「障害者のはたらく価値とは何か?」「企業の戦力人材としての貢献可能性とは?」という問いを投げかけているのかもしれません。
こうした根源的な課題を考えるためには、障害者雇用を企業経営における人材戦略上の課題と位置付け、自社が求める価値を整理したうえで、実務的な対策に取り組むよう整理する必要があります。本講演では、当社の独自フレームワークや事例をもとに、今後の雇用拡大や価値創出に備える視点をご紹介します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
企業におけるDX推進や人材戦略の主な目的は「企業競争力の強化」にあります。本業に資する事業や企業としての価値を生む業務に対して、多様な資質や能力を持つ人材を最大限に活用することが求められます。このような前提のもと、障害者人材においても、障害を「能力の多様性」と捉え、企業全体で活躍をサポートすることで、法的義務達成だけでなく、企業全体の競争力強化につなげることができるはずです。
- 大濱 徹氏(おおはま あきら)
- パーソルチャレンジ株式会社 コーポレート本部 事業開発部 ゼネラルマネジャー
- パーソルキャリアへ入社後、障害者の人材紹介サービス「dodaチャレンジ」に参画。2013年より、同サービスの責任者を務め、数多くの組織の採用支援と雇用アドバイザリー業務に携わる。現在はパーソルチャレンジの経営企画や新規事業開発に従事するほか、パーソルグループ内外の障害者雇用・活躍を推進。
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