講演者インタビュー
イノベーションを生む組織の本質とは何か
~今に至る変遷過程と目的に向けたマネジメントから再考する~
株式会社HRインスティテュート 取締役 シニアコンサルタント
稲垣 一郎氏
かつてイノベーションを起こしていた日本企業が、それらを生み出せなくなった背景を正しく理解するには、高度成長期以降の社会と企業の変遷を考慮する必要があります。さらに今も働き方改革、法改正等、多くの取り組むべきテーマがある一方、これらは必ずしも組織の目的に連動していません。本講演では、過去50年を概観し、新しい価値を作る本質を捉えた上で、組織内にそれを生み出すマネジメントエッセンスをお伝えします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
企業では、イノベーションを創出すべく、働き方改革、ダイバーシティの推進、個々人の価値観尊重を視野に入れたジョブ型の制度改革などさまざまなテーマに対する打ち手を講じていると思います。それにもかかわらず、組織全体の持続可能な発展を支えるイノベーションが起こせていないと考える経営企画/人事などの担当者におすすめです。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
企業理念→経営戦略→事業戦略(中計)→個別戦略(人事戦略:役割・等級/評価報酬)など、各戦略が一気通貫になっているべきであることは、周知の事実です。しかし実際には、それぞれがばらばらの状態であり、連動していないケースが少なくありません。組織・チームの現場をマネジメントする目標管理制度等さまざまな手法が導入されていますが、そもそもイノベーションを生み出すプラットフォームが仕上がっておらず、機能していないことも多いです。イノベーション創出は、別部隊の役割と捉えてしまっている組織も散見されます。破壊的イノベーションをいきなり目指すのではなく、持続的イノベーションを生み出すための組織マネジメントを日々実践する中で、新たな付加価値を生み出すためのエッセンスをお伝えします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
新たな手法を導入するだけでは、導入コスト・負担ばかりが組織に発生します。現在組織として浸透している考え方、手法の捉え方を見直すことによって、新たな付加価値を生み出すヒントをお持ち帰りいただければと思います。
- 稲垣 一郎氏(いながき いちろう)
- 株式会社HRインスティテュート 取締役 シニアコンサルタント
- アメリカ大学留学を経て関西学院大学卒業。アーサー・アンダーセンのコンサルティング部門に入社。会計監査クライアント企業へのコンサルティングに従事。内部監査士、Global Mindset認定コーチ。上場企業・グループ会社において、新規事業の立ち上げを経験後、HRインスティテュートに参画。
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