人と組織を伸ばすHRイベント

日本の人事部「HRカンファレンス2022-秋-」 
	2022年11月8日(火)・9日(水)・10日(木)・11日(金)・15日(火)・16日(水)開催 [主催]日本の人事部「HRカンファレンス」運営委員会[後援]厚生労働省

講演者インタビュー

日本の人事部「HRカンファレンス2022-秋-」トップ 講演者インタビュー 野澤 夏子氏(株式会社パソナ 育児・介護支援事務局(厚生労働省委託事業) 中央仕事と家庭の両立支援プランナー)インタビュー

1万社を超える企業支援から見えた、育休への取組み~法改正をきっかけに家庭と両立できる職場環境へ~

野澤 夏子氏 photo

株式会社パソナ 育児・介護支援事務局(厚生労働省委託事業) 中央仕事と家庭の両立支援プランナー

野澤 夏子氏

育児・介護休業法が改正され、産後パパ育休や育休の分割取得が可能になる等、順次施行されています。とはいえ、「男性の育休取得を推進したくても、なかなかうまくいかない」「就業規則の整備はしたが従業員に浸透しているとは言い難い」といったご相談をよく伺います。本講演では、安心して育休を取得し職場復帰できるプラン策定のために、1万社を超える企業支援から見えた実態と取組みなど、講義と対談を交えお伝えします。

―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?

2014年度に厚生労働省の委託事業として中小企業の育児と仕事の両立を支援する事業を開始してから9年目を迎えました。1万件を超える支援を行ってきましたが、次のような相談をよく受けます。

・法改正でやるべきことが分からない。具体的な取組み、対応を知りたい
・男性の育児休業取得についてトップの理解が得られない。取得希望者が現れない
・育児休業者・短時間勤務者が増え、子育て期でない従業員との溝ができてきた
・復職後の短時間勤務者が増え、人員の調整が難しい

講演では、「育休復帰支援プラン」を活用しての社内体制づくりや担当者の対応方法など、支援事例を紹介しながら分かりやすくポイントを説明します。

―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。

育児・介護休業法が、本年4月、10月、そして来年4月と、3回に分けて段階的に施行されます。

「法改正には対応したいけれど、改正内容が多岐にわたるので、正直なところまだ手がつけられていない」「4月と10月施行分についての就業規則の整備は完了したが、従業員に浸透しているとは言い難い」などといった声をうかがうことがよくあります。

「育休を取りたかったけど取れなかった」「取りたいと言い出せなかった」と感じている男性の従業員が約3割いるという調査結果があります。取得をためらう主な理由として、業務を代替してもらうことができないなど仕事マネジメントの側面、休業中の収入が減少するなど経済的な側面、休業で職場に迷惑をかけたり、人事評価などでの不利益を被ることを避けたいなど組織・職場風土の側面があります。

本講演では、職場の環境整備を法律面、社内規則などルールの観点からのみ捉えるのではなく、それを実施する会社としての理念、考え方、両立支援を推進する部門がどのように従業員とコミュニケーションをとっていけばよいのかをお伝えします。

前半は講演形式で、後半は、企業支援を実際に行う2名の支援者の対談形式で、皆さまの個別の課題にあった解決方法のヒントになるさまざまな事例をご紹介したいと思います。ぜひ、ご聴講ください。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

両立支援を推進することは、従業員の満足度・帰属意識の向上につながります。それが、離職率の低下につながり、育成した良い人材に活躍し続けてもらうことができるようになります。さらには、企業イメージが向上することで採用面にメリットがあることも分かっています。

また、育児休業の取得を機に、業務の見直しや働き方の変革に取り組んだ職場では、生産性が高まる効果が生まれます。これは、働き方改革が目指しているものと同じゴールですから、両立支援の取り組みは企業価値を高めることそのものと言っても過言ではありません。

企業価値を高めるために両立支援を行う、という視点で取り組みを始めてみませんか。

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講演者プロフィール
野澤 夏子氏(のざわ なつこ)
株式会社パソナ 育児・介護支援事務局(厚生労働省委託事業) 中央仕事と家庭の両立支援プランナー
1995年日本電気入社。国内外からの調達部門を経験後、2007年中小企業診断士として独立。両立支援コンサルティング、一般企業向けビジネススキル研修等を強みとする。2016年4月より厚労省委託「中小企業育児・介護休業等推進支援事業」に参画、中央プランナーとして専門家の育成、企業支援に携わっている。

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