株式会社CHANGE PLUS 代表取締役
中村 慎太郎氏
働き方・価値観の多様化に伴い、マネジメントは「パーソナライズ化」を求められる時代になってきました。メンバー個々人を尊重し、パフォーマンスを最大化する方法の一つに1on1がありますが、取り組み方を誤ると組織コンディションを悪化させる危険もはらんでいます。本講演では、効果的な1on1を行うために管理職がおさえるべき2つのポイントを、マインドフルネスを軸にお伝えします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
今回の講演は、1on1に興味がある、1on1を導入してみたがあまり機能していない、トップダウン式などの旧来のマネジメントから脱却したい、などの課題をお持ちの方にお届けしたい内容です。
Z世代の新入社員、女性活躍、定年の引き上げなど、これからの組織は価値観の多様化がますます 進んでいきます。そこで、マネージャーに求められるのは、「マネジメントのパーソナライズ」です。マネジメントのパーソナライズとは、メンバー個々の特性に合わせて、“マネジメントのアプローチを意図的に変える”ということです。
本講演では、組織における個々の多様性を、成長のエンジンにするための効果的な1on1の取り組み方について、事例を交えながらお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
1on1を効果的に継続させるための“あり方”の醸成について、二つのポイントをお伝えします。
効果的な1on1を行うために最も重要なことは、1on1を行うマネージャーが、どのようなあり方でメンバーと向き合うかです。もちろん、コーチングスキルや、コミュニケーションスキルも重要ですが、1on1を受けるメンバーは、マネージャーがどのような“心もち”で自分と接しているかを注意深く観察しています。つまり、マネージャーが、「こいつを何とかコントロールしてやろう」と思いながら1on1をやっていると、メンバーにすぐにバレてしまうのです。(笑) 。結果として、メンバーには警戒心が生まれ、心に壁を作ってしまいます。そうなると、お互いにとってキツイ時間になってしまう……。
では、あり方はどのように醸成されるのか? そこで重要な役割を果たすのが「マインドフルネス」です。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、Googleが社内の人材育成プログラムに導入したことで、ビジネスの世界でも注目をされています。
今回の講演では、マインドフルネスを軸に1on1という型にあてはめてお伝えしますが、1on1は、コミュニケーション手法の一つにしかすぎません。お伝えする二つのポイントは、部下を持つ方であれば、どのようなシーンでも汎用的に活用できるものになっています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
1on1に限らず上司と部下の対話は、上司と部下の対話になりがちです。どういうことかと言うと、人と人の対話になっていない。つまり、「あの仕事どこまで進んでるの?」とか、「このままだと目標未達になりそうだけどどうやって挽回するつもり?」など、とりわけ“今”の仕事にフォーカスした内容で構成されています。
上司と部下の枠を越えて、人と人の対話になったとき に、関係の質は大きく進展します。そして、人と人の対話を後押ししてくれるのがマインドフルネスです。本講演が、皆さまにとって、新しい切り口から人と組織の成長を加速させるためのヒントになりましたら幸いです。
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