Brew株式会社 代表取締役
原 佳弘氏
多くの企業の新規事業開発プロジェクトを通じて分かった、3つの育成ポイントがあります。イノベーション人材の定義が曖昧だったり、自社のDNAに即したものになっていなかったり、学習内容がロジカルなアプローチに偏って着想やアイディアを膨らませるプロセスが窮屈になる、などの課題が見られがちです。本講演では、こうしたイノベーション人材育成に関する課題を解決するための方向性についてお伝えいたします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
・変革リーダー、イノベーション人材の養成を考えている
・イノベーション研修などを導入したが、その場だけの施策で終わってしまった
・人材育成の方法に行き詰まり感、課題感を感じている
ニューノーマル時代に入り、過去の前例や成功事例が通じない時代となりました。既存の枠組みにとらわれずに新たな価値観を提示し、チームにダイナミズムを生み出す、イノベーション人材の必要性がますます増しています。
しかし、その変革・イノベーション人材の育成は、なかなか一筋縄ではいきません。なぜなら、知識やスキルを付与すれば育成できるような単純なものではなく、既存業務で使うスキルや知識とは別のモノが必要となるからです。
本講演では、過去の新規事業開発プロジェクトなどを通じて見えてきた、「どう育てるか」「どう場を創るか」「どこから始めるか」といった、イノベーション人材育成に必要な三つのポイントをお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
私どもは、イノベーションプロジェクトなどを多数伴走してきた経験から、イノベーション人材育成に何か決定的なズレがあるのでは、という疑問を持ち続けていました。
その一つに「目標が間違っているのではないか」という仮説がありました。例えば、「ハイパフォーマー(優秀人材)=イノベーション人材」ではなく、0⇒1を創れる人と既存事業を効果的に回せる人材は別物であること。まずこの前提や、目標の理解・共有が欠けている点を感じました。また「自社の環境やDNAに基づいたイノベーション人材像とは、どんな存在なのか?」といったイノベーション人材のコンピテンシーが曖昧なままスタートしてしまうことも少なくないと感じてきました。
また、イノベーションは不確実性や非常識への挑戦にもかか わらず、ロジカルなスキル・アプローチに終始してしまうことにも課題を感じました。市場や過去のデータを分析し、フレームワークで思考することも大事なプロセスですが、イノベーション人材としては片手落ちです。常識や当たり前という思い込みを外し、外部情報だけでなく内側にあるものや、隠れていることへの着想など、意識、視点などの「あり方」の面も重要なはずです。
本講演では、イノベーション人材育成の現場から感じた「目標」「学習要素」「育成方法」という三つの課題に関する解決の方向性をお伝えします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
コロナ禍を経て、人材育成も変革の時を迎えていると痛感します。単純に研修がオンラインになっただけでありません。「そもそも人材育成とは事業戦略上、どういった意味や価値を持つのか?」といった上位概念から、「強制型研修の意味は?」「教育体系はこのままでいいのか?」など、今までの方策が未来の自社ビジョンや目指す方向に通用しないのではないかという不安や課題感が根底にあるからだと感じます。
人材育成は、正解・不正解がある訳ではなく、すぐには成果 が見えないため、より難しいテーマになっていると感じます。 この講演を通じて、イノベーション人材育成のポイントや方向性を共に模索してみませんか。
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