［主催］日本の人事部「ＨＲカンファレンス」運営委員会 ［後援］厚生労働省

――　今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか？

次のような課題を感じている企業に対して、従業員サーベイの効果的な活用方法とともに、活き活きと躍動する組織づくりのヒントとなる基本的な考え方や事例をお伝えします。

(1) 就業人口の縮小、転職に対する意識の変化、外資系企業によるヘッドハンティングなどにより、有能な人財の獲得、流出に苦戦している
(2) これからキャリアを構築していく20代を中心とした若手世代の「会社」や「仕事」に対する価値観の変化に、どのように対応していけばよいのか悩んでいる
(3) 昔に比べるとなんとなく組織に活力が感じられない。 長引く「コロナ禍」の中で、組織のエンゲージメントをどのように高め、維持していけばよいのか悩んでいる
(4) 理念・ビジョンを掲げているが、社員が十分に共感し 行動化する状態に至っていない
(5) 従業員サーベイを実施しているが、十分に活用しきれていない。また、明確に効果を感じられていない

――　今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。

先進国の中でも、特に仕事へのモチベーションが低いとされている日本。就業人口の減少や雇用の流動化が進み、人材の獲得競争が激しい時代でも、有能な人財を獲得し、従業員がイキイキと活躍する企業が存在します。政府が掲げる女性活躍推進や働き方改革に対処療法的に対応するのではなく、前述の厳しい時代において勝ち抜いていくために必要となる、普遍的な考え方であるEVP（従業員に対して企業が提案できる価値）について、事例を交えて解説します。

また、多くの企業が従業員サーベイを実施していますが、一方で十分に成果をあげられていないという統計データも 存在します。サーベイを実施することが目的化してしまっている、あるいは実施したけれど現場も忙しい中、何に取り組んだらよいのか悩んでいる、という企業も多いのではないでしょうか。 本講演では、サーベイを実施した結果を踏まえて、インナー向けの取り組みと、アウター向けの取り組みに、どのようにつなげていけばよいのか、事例も交えながら具体的なイメージや要点を解説します。併せて、地道に取り組むことによってイキイキと躍動する組織（＝EVPの高い組織）に変革していけることをお伝えします。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

日本企業で働く方々の「エンゲージメント」や「活き活き度」は、先進国の中で最も低い、というデータをよく目にします。日本で働いている我々からすれば、決してそのようなことはない、と悔しい思いもしますが、アンケートデータを見るとそのような結果が出ています。

今後、さらにグローバル化が進む中、海外の企業群に対し、日本企業は堂々と立ち向かっていかねばなりません。その解決のカギは、経営層と従業員の意識のギャップの解消にある、と強く感じます。経営層は事業や会社のことを考えているにもかかわらず、従業員は勤務しているだけ。このギャップを、そろそろ皆さんで解消しませんか？

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