帝人株式会社 デジタルヘルス事業推進部 Sleep Stylesグループリーダー 睡眠改善インストラクター
出井 丈也氏
ビジネスパーソンの睡眠状態は生産性に、ひいては健康経営に大きく影響することが示されてきています。しかしそれぞれが抱える睡眠課題は多岐に渡り、効果的な対策を実施するためには課題分析を行うことが重要です。弊社ではビジネスパーソンが抱える睡眠課題を独自に集計・分析し、全体および年代毎にその傾向や影響をまとめました。本講演ではその結果や対策の方法について報告いたします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
今回の講演は、人事総務・健康管理および健康保険組合のご担当者の方の中でも、健康経営のための従業員のストレス・メンタル対策、生産性向上について、同時に取り組みたいが効果的かつ効率的な施策が見出せずに悩まれている方々に向けた内容となっています。
これまでのさまざまな研究結果から、ストレスやメンタル不調、生産性低下の全てに共通する原因の一つとして睡眠不足が挙げられます。
しかし、睡眠不足と一口にいっても、睡眠時間が確保できていないだけなのか、そうではなく寝つきが悪いのか、中途覚醒が多いのか、など原因が多岐に渡り、対策も原因ごとに打ち立てる必要があります。
特に現在は、コロナ禍によって職場環境やワークスタイルが大きく変化し、睡眠状態に悪影響を及ぼしていると言われています。
本講演では、ビジネスパーソンの睡眠課題とその対策を紹介し、健康経営で取り組む施策検討にお役立ていただければと考えています。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
「睡眠負債」というキーワードが以前に注目を集め、6時間睡眠を10日間続けたときのパフォーマンスは一晩徹夜明けしたときと同程度というショッキングな研究結果が報告されました。
また、厚生労働省が策定した「健康づくりのための睡眠指針2014」によれば、国民の5人に1人が睡眠に問題を抱えていると報告されています。こうした問題を抱えている従業員のサポートは労働生産性向上、ひいては健康経営に欠かせないアクションと考えられます。
しかしながら、睡眠の問題も内容は多岐にわたり、誰がどんな問題を抱えているかまでは明らかにされていません。また、年齢を重ねることでホルモンバランスにも変化が生じ、睡眠の問題が変化していくこともあまり知られていません。
従業員の睡眠の問題を解消していくためには、その原因や傾向を把握して、それぞれの原因に対して対策を打ち立てることが効果的です。当社では独自に睡眠課題を分類してビジネスパーソンの課題状況を把握し、ストレス・メンタル、パフォーマンスとの関係性を分析。また、年代別の睡眠課題状況も分析し、興味深い傾向が明らかになりました。
今回の講演では、睡眠問題がもたらす健康経営への影響、睡眠課題保有者に関する調査・分析結果に加え、課題別の対策方法にも注目してご参加いただければと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
従業員の健康管理として睡眠の重要性を実感しながらも、その問題が埋もれてしまい対策が手付かずになっているケースが見受けられます。
一方、ストレスチェックや健康スコアリングレポートなどを注意深く見ると、睡眠の危険信号が出ていることに気付かれることも多いです。
これまでに従業員のストレス・メンタル対策、生産性向上を目指しても効果が思うように出なかった場合は、従業員の睡眠問題が足を引っ張っているのかもしれません。
まずはビジネスパーソンの睡眠課題とその効果的な対策について情報を集めてみませんか。
今回の講演をきっかけに従業員の睡眠対策に向けた第一歩を踏み出す、お役に立てれば幸いです。
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