人の採用・育成・マネジメントに携わる皆さまを対象とした日本最大のHRイベント

日本の人事部「HRカンファレンス2020 -秋-」 
2020年11月17日(火)・18日(水)・19日(木)・20日(金)・25日(水)開催 [主催]日本の人事部「HRカンファレンス」運営委員会
[後援]厚生労働省

講演者インタビュー

日本の人事部「HRカンファレンス2020-秋-」トップ 講演者インタビュー 細矢 進氏(株式会社リフレ 代表取締役)インタビュー

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なぜ危機意識は共有できないのか?「数字に敏感・強い」組織のつくり方

細矢 進氏 photo

株式会社リフレ 代表取締役

細矢 進氏

社員に危機意識が共有できない、顧客をわかっていないという相談をよく受けます。その理由に、社員が会社の財務状況を正しく把握していないこと、財務データからビジネスにつなげる思考展開ができていないことがあります。本講演では財務状況の見方から、社員の会話や思考が数字ベースになる為の仕掛けまで、実践的なポイントをお伝えします。財務知識がない方へもおすすめの内容です。

―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?

社内の管理会計運営上「うちの社員は、数字に対する意識が弱い、甘い」との相談や、営業担当で「うちの営業は、お客さんのニーズがつかめない、そもそもお客さんをよくわかってない」などの課題を抱えた話をよくうかがいます。

その原因として、全社的な財務状況や、管理会計資料の各数字の意味する背景がよくわかっていないため、業務改善に生かされていないことが考えられます。また、クライアントの財務情報から実態把握や与信管理、ニーズ掌握につなげるスキルが不足している点もあげられます。

粗利に強いこだわりを持つことや、回収サイトの短縮や適正在庫がなぜ財務的に重要な意味を持つのかなど、経営的な財務目線である「身体にバランスシートを持つ社内風土づくり」や、過去の財務データから「予測と仕掛け」を考えビジネスチャンスにつなげるスキル開発が必要であるといえます。

―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。

キャッシュフロー経営の重要性や、生産性の飛躍的な改善が叫ばれて久しいですが、さまざまな企業との接点の中で、社内文化として軌道に乗っている企業が少ないと感じます。同時に、海外企業との財務比較分析などを行っても、歴然たる差を痛感する場面を多く経験しています。損益重視から脱し、キャッシュフロー中心の管理会計を実践するには、P/LからキャッシュをベースとしたB/S重視の視点が必要になってきます。

つまり、財務3表(B/S・P/L・C/F)同時に思考展開する経営者目線の財務感性を持つ、「身体にバランスシートを持つ」ことがポイントになってきます。そのためには、単なる財務指標の比率分析を修得するのではなく、各勘定科目の変化が意味している経営と商流の背景シナリオと、財務3表の中での相関関係を想定できる「動態的な真の財務知識の修得」が必要になってきます。

同時に、過去の結果を表す財務諸表から「今後の動きを予測し、どのような仕掛けをして動かすか」という発展的な思考展開でビジネスチャンスにつなげるスキル修得にもなってきます。

動態的な財務知識の修得と聞くと、少し難しく感じられるかもしれませんが、簡単な取引から実際のキャッシュの流れと、財務諸表の作成体験を通じて基本構造をしっかり理解すること、そこからいろいろと考えてみることが、短時間で真に身につける鍵であると考えます。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

財務のプロと勘違いしながら過ごした20年の銀行員生活と、日々の資金繰りに苦労しながら乗り切ってきた経営者として経験を踏まえて、はじめて見えてきた会社の経営とお金の関係、そこから学んだ本当にあるべき姿をお伝えしていければと考えています。

日々の効果的な管理会計において、また積極的に攻めの営業の武器にすることにおいても、現場で使える財務スキル開発の切り口とヒントを提供できれば幸いです。

財務は難しい難しいと考えがちの定説を、シンプルでお金の流れを中心に考えれば思ったよりも簡単ではないかとご理解いただけることを目指してお話しできればと思います。

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講演者プロフィール
細矢 進氏(ほそや すすむ)
株式会社リフレ 代表取締役
株式会社富士銀行(現みずほホールディングス)に20年間勤務。首都圏主要店舗にて取引先の融資案件採り上げ、審査業務、新規取引開拓業務等を歴任。同行退職後、株式会社リフレを設立。「実践に役立つ財務研修」「法人マーケット開拓研修」等の提供と共に、財務・経営コンサルティングを行う。

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