株式会社フィールドマネージメント・ヒューマンリソース 執行役員
山田 博之氏
社員の能力開発の重要性は認識しつつも、現在の社員の能力開発状況についてすら把握出来ていない企業も多く見受けられます。そこで本講演ではこれに対する具体的な取組事例として、スキルマップ構築を通じて社員の能力開発を促進し、事業成長のためのケイパビリティ強化に挑むインテージ社と共に実際に取り組んだ施策をご紹介し、能力開発の環境整備に向けたポイントを解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
今回は、今年3月より支援しているインテージ社の事例から、スキルマップ構築のフローと、構築後の活用法についてお伝えします。能力力開発状況に課題感を感じている方、具体的な能力開発施策を検討している方におすすめです。
インテージ社におけるスキルマップ構築の背景の一つに、戦略を実現するための人材育成・能力開発における課題認識がありました。まずは社員のスキルをボトムアップする能力開発が求められており、その最初のステップとして、現状の能力開発状況を可視化することが期待されていました。そこでこの課題を解決する一つの打ち手として、3ヵ月間でスキルマップを構築する支援をしましたので、その構築ワークフローについて紹介します。また、今後スキルマップを運用・活用するにあたってのポイントもお伝えします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
本講演の見どころは、能力開発施策としてのスキルマップ構築の取り組みと、その活用手法です。
皆さまの会社に、スキルマップと呼ばれるツールは存在しますか?スキルマップを整備されている企業さまはそこまで多くないのではないでしょうか。しかしながら、社員のボトムアップ的な能力開発の側面から、スキルマップは有効な手段と言えます。スキルマップを活用して現在の能力開発状況を確認し、評価運用すれば、半年あるいは1年でどのくらいの能力開発が実現できたのかを可視化でき、経年変化を追うこともできます。
また、スキルマップは能力開発以外でも活用できます。例えば配置・転換。どの人材のどの分野の能力が際立って高いかが可視化できますし、逆に、従事している業務内容に応じて備わっているべき能力が得られていないケースも客観的に把握することができ、配置やジョブローテーションの判断材料になります。
能力開発に留まらない、スキルマップの幅広い活用手法についてポイントを押さえ、お伝えします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
前回のカンファレンスでは人事制度構築に関する講演を実施しました。今回の講演テーマを決める際、考えざるをえなかった事は、企業は新型コロナウィルスによる影響を大きく受けているということ。リモートワークが進み、社員同士の関係性が希薄になったことで、現場では人材管理・人材育成に大きな壁を突き付けられました。ただでさえ把握しにくい個のスキルは、より一層ブラックボックス化してしまったのではないでしょうか。このような状況を踏まえ、私たちは、ややミクロな視点で皆さまの役に立ちたいと考え、能力開発施策の具体事例としてスキルマップ構築を取り上げることとしました。ぜひご注目下さい。
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