書籍部門
- 越境学習入門 組織を強くする冒険人材の育て方(著者:石山 恒貴、伊達 洋駆/出版社:日本能率協会マネジメントセンター)
- M&A後の組織・職場づくり入門――「人と組織」にフォーカスした企業合併をいかに進めるか(編著:齊藤 光弘、中原 淳/著者:東南 裕美、柴井 伶太、佐藤 聖/出版社:ダイヤモンド社)
- 研修開発入門「研修評価」の教科書:「数字」と「物語」で経営・現場を変える(著者:中原 淳、関根 雅泰、島村 公俊、林 博之/出版社:ダイヤモンド社)
- 仕事のアンラーニング―働き方を学びほぐす―(著者:松尾 睦/出版社:同文舘出版)
- 就職選抜論 ―人材を選ぶ・採る科学の最前線―(著者:鈴木 智之/出版社:中央経済社)
- ジョブ型雇用社会とは何か――正社員体制の矛盾と転機(著者:濱口 桂一郎/出版社:岩波書店)
- THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す(著者:アダム・グラント/監訳者:楠木 建/出版社:三笠書房)
- 組織になじませる力 オンボーディングが新卒・中途の離職を防ぐ(著者:尾形 真実哉/出版社:アルク)
- ビジョナリー・カンパニー ZERO(著者:ジム・コリンズ、ビル・ラジアー/翻訳者:土方 奈美/出版社:日経BP)
- ファシリテーションとは何か コミュニケーション幻想を超えて(編著者:井上 義和、牧野 智和/著者:中野 民夫、中原 淳、中村 和彦、田村 哲樹、小針 誠、元濱 奈穂子/出版社:ナカニシヤ出版)
- 武器としての組織心理学 人を動かすビジネスパーソン必須の心理学(著者:山浦 一保/出版社:ダイヤモンド社)
- LISTEN ――知性豊かで創造力がある人になれる(著者:Kate Murphy/翻訳者:松丸 さとみ/監訳者:篠田 真貴子/出版社:日経BP)
「越境学習」、それは個人にとって居心地のよい慣れた場所であるホームと、居心地が悪く慣れない場所だがその分刺激に満ちているアウェイとを行き来することによる学びのこと。
越境学習者は、アウェイで違和感を抱き、葛藤や無力感、もどかしさを味わうが、それを乗り越えた結果、前提を疑い、不確実な状態に耐えられるようになる。
つまり、「越境学習」とは冒険者を育てる学習のメカニズムなのだ。
近年では、越境学習に多くの企業が注目しているが、そのプロセス、全体像は明らかになっていなかった。
本書は、多くの越境学習者への詳細な調査に基づき、その全体像を解説し、企業と個人が越境学習を開始・実践する方法を詳細に提案する。
越境学習によって得られる”冒険する力”が、新しいことや変革を成し遂げるうえでの原動力となり、組織を強くするための冒険人材を育てていく。
越境学習の世界へようこそ! さぁ冒険の旅に出かけよう!!
書籍情報
自社の成長や生き残りをかけてM&A(合併と買収)を行う日本企業は急増しているが、その成功率は4割弱とされている。成功を阻む最大の原因は、M&A後の統合プロセスにおける組織文化の衝突やコミュニケーション不全などの「人と組織の問題」にある。
本書は、人材開発・組織開発の専門家がこうした問題と正面から向き合い、「M&A後の組織・職場づくり」の考え方と具体策を定量・定性データに基づきながら分かりやすく解説した一冊。「M&Aの目的とビジョンを社内にどう伝えるか?」「社員の不安や葛藤をマネジメントするには?」「異なる組織文化をいかに統合するか?」などの重要課題について、国内外の事例や先行研究を踏まえて解説する。
日本でもM&Aが「日常化」しつつある現在、経営層や経営企画担当者のみならず、人事担当者、人材開発担当者、そして職場づくりを担う現場マネジャーにもぜひ読んでいただきたい内容だ。
書籍情報
ニッポンの研修評価をアップデートせよ!
この20年間、着実な変化を遂げてきた人材開発・組織開発の世界において、何一つ変わることのなかった「人材開発の最後のフロンティア」が、本書のテーマである「研修評価」だ。そんなニッポンの研修評価をアップデートするためのキーワードは「研修転移を評価せよ!」と「評価を混合せよ!」である。
本書で提案する研修評価が目指すのは、アカデミックな場所で行われている評価手法を直輸入することではない。アカデミックな知見にルーツを持ちつつも、実践的(プラクティカル)であることを重視した、研修評価の考え方と方法論を提示する。
人材開発・組織開発の研究・実践の第一線で活躍する著者が、どの企業でも取り入れやすく、続けやすい、それでいて確実に経営や現場にインパクトをもたらす「混合評価」という手法について解説する。企業研修の価値と成果を高める、研修担当者のバイブルとなる一冊だ。
書籍情報
どんな人にも、部署移動や担当変えや昇進などキャリアに変化が訪れる。当然、求められる仕事の内容・方法・責任・成果も変わってくる。ところが、「いつもの」「これまでの」仕事の仕方に固執したり、過去の成功体験にしがみ続けた先には、かつては活躍したものの今や鳴かず飛ばずの「昔のヒーロー」となる未来が待っているかもしれない……。アンラーニング(捨てる学習)とは「学びほぐし」のことで、経験やスキルを単に「捨てる」のではなく、「枠組みやスタイルを組み替える」ことを指す。「キャリアに伸び悩む人」「成長し続けたい人」には、このアンラーニングを経た学習が有効である。環境の変化が著しい現代、自らを変革し適応して働かなければ、パフォーマンスの向上どころか維持すらも困難である。本書は、個人や組織の成長を促し、自己変革スキルにもつながるアンラーニングを解説し、悩めるビジネスパーソンに役立つ有益な示唆を提供してくれる。
書籍情報
「採用研究(Recruitment Research)」を論じた書籍はわが国でも少しずつ見られるようになってきた。「採用研究」が人材の“誘引”を対象にするのに対し、人材の“選抜”に射程を定めた「選抜研究(Screening Research)」という研究分野がある。
わが国では、選抜研究に科学的に貢献しうる論考が非常に少なく、特に、実在する複数企業を背景としたリアリティのある研究書は極めて希少であり、その知見の不足は大きな課題であった。
それを踏まえて本書は、選抜研究に焦点化した上で、15年間の理論研究と企業実践をもとに『就職選抜論』として体系化した。
就職試験の選抜研究についての国内外の膨大な科学研究をレビューして纏めた学術研究書であると同時に、学術研究を用いた企業の経営成果創出について、実在する国内企業4社での独自の成功実績をもとに明らかにした実践書としての価値も併せ持っている。
書籍情報
日本でも、ジョブ型雇用人事制度を導入する企業が増えてきた。そもそも、「ジョブ型」という言葉は、本書の著者が2009年に刊行した岩波新書『新しい労働社会』のなかで、メンバーシップ型と対比させて用いたのが最初である。ジョブ型の名付け親、元祖である著者が改めて「ジョブ型雇用とは何か」を説いた。
著者は巷に氾濫する「ジョブ型論」を「間違いだらけ」と一刀両断にする。「ジョブ型」雇用を前提とする他国と異なり、日本の労働システムは「メンバーシップ型」の発想を前提に組み立てられている。部分的に「ジョブ型」を接ぎ木してもうまくいかないのは当然である。
採用から始まり、賃金、労働時間、解雇、定年、高齢者雇用まで、我々が正しいと信じて疑わない労使慣行が隅から隅まで「メンバーシップ型」の所産であることを思い知らされる。読者は「かくも世の中の見え方が変わってくるのか、という驚きの体験」をするだろう。
書籍情報
「THINKERS 50」(世界で最も重要なビジネス思想家50人)選出、ペンシルベニア大学ウォートン校教授が説く「学び、再考し続ける組織」を創造する方法!
気鋭の組織心理学者としてグーグル、ディズニー・ピクサーなどでコンサルティングも手掛ける著者が、個人と組織に成長をもたらす「思考の柔軟性」を考察する本。
人は自身の知識を過大評価し、間違いを認めにくいが、物事を複雑化して捉える知性、これまでの考えを手放す「アンラーニング」が必要だと著者は説く。なぜiPhone はスマートフォン市場を席捲し、一世を風靡していたブラックベリーは衰退したか。スペースシャトルの事故が繰り返されたNASAの組織風土の問題とは。最新の研究成果に基づいた議論が展開され、意外性に富んだエピソードも満載。いつものやり方を変革し、学び続ける組織文化を醸成する方法を説く。
楠木建教授(一橋大学)の力強い解説も好評の一冊。
書籍情報
労働市場が流動化し、転職が当たり前の社会になった。個人が環境に「なじむ力」はさらに重要になってくる。うまくなじめなければ知識やスキルを身につけないまま、ネガティブ転職を繰り返すだけだ。
会社側も「どうせ転職されるんだし」と、社員をなじませる努力はムダとすれば、出ていかれるだけの人材流出企業になってしまう。労働力が枯渇し、会社の知識・技能の伝達は不可能になり、永続性も保てなくなる。
「オンボーディング」とはもともと、船や飛行機に乗っているという意味である。本書は、新卒採用者や中途採用者など、会社という乗り物に新しく加わった個人をなじませ、持てる力を十分に発揮できるようにするサポート方法を紹介する。
新しい組織でなじんでいくには、誰でもしんどいプロセスがある。何に悩み、迷い、組織適応の課題を抱えるのだろうか? リアリティ・ショックや中途ジレンマの実態を理解し、策を講じるための一冊。
書籍情報
『ビジョナリー・カンパニーZERO』は、『ビジョナリー・カンパニー』シリーズが発行される前の1992年にジム・コリンズ氏が記し、日本語訳されずにいた名著『Beyond Entrepreneurship』の改訂版。まさに、ビジョナリー・カンパニーの原点となる本だ。
「偉大な企業」をつくるには、誰と一緒に仕事をするのか、リーダーシップ・スタイル、戦略、戦術をどうつくるか、パーパスやミッションなどをどう決めて実行するかが重要になる。「偉大な企業」とそうでない企業との違い、規模が小さいうちから考えておくべきことなど、時代を超えて仕事をする上で重要な内容が理解できる一冊である。
ネットフリックス共同創業者のリード・ヘイスティングス氏が、「起業家なら本書の一部を丸暗記せよ」と絶賛し、毎年読み返していたほどの名著だ。
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「ファシリテーションを上手くやるノウハウを知りたいのだ!」という切実な思いをもって、本書を手に取ってくれた方もおられるかもしれない。残念ながら、本書は、ファシリテーションの意義を説いたり技術を伝えたりするための解説書ではない。[…]私たちの関心は、むしろ、そうした解説書がさまざまな現場で求められる社会のほうにある。(「はじめに」より)
本書では「ファシリテーションの時代」が、いつ始まったかを掘り下げるため、その生き字引ともいえる中野民夫氏、中原淳氏への貴重なロング・インタビューを収録。またファシリテーションを歴史と社会のなかに位置づけ、相対化し、その実践と向き合うための気鋭の論者たちによる解説と討論を通して、なぜファシリテーションが、さまざまな現場で求められているのか考える。ファシるか、ファシらないか、改めて熟考するためにファシリテーションが要請される時代を読み解く話題沸騰の好評書。
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「職場の雰囲気が悪い」「上司部下の関係がうまくいかない」「チームの生産性が上がらない」。このような組織の人間関係にまつわる問題を、心理学、脳科学、集団力学など、世界最先端の研究からひも解く1冊だ。著者は立命館大学の山浦一保教授。企業やスポーツチームにおける「リーダーシップ」と「人間関係」を研究している。
本書のユニークな点は、「妬み」「温度差」「不満」「権力」「不信感」といったネガティブな人間関係に焦点を当てているところだ。著者は、これらの要素が見えない空気となって、組織を支配していると言う。組織で働く人であれば、これら5つのキーワードに引っかかるものがあるのではないだろうか。管理職、経営者、スポーツチームの指導者にとって役立つ組織心理学の知恵が詰まっており、読後には「厄介な人間関係を乗り越え、個人では成し遂げられないことを集団の力で実現していこう」と勇気が湧いてくる本だ。
書籍情報
「自分の話をしっかり聞いてもらえた」体験を思い出してみてほしい。それはいつで、聞いてくれた人は誰だっただろうか? 意外に少ないのではないだろうか。
他人の話は、「面倒で退屈なもの」だ。たくさんしゃべる人など、考えただけでも面倒だろう。その点、スマホで見られるSNSや情報は、どれだけ時間をかけるか自分で決められ、面白くないものや嫌なものは無視や削除ができる。
しかし、それがどれほど大事だろうか。
話を聞くということは、自分では考えつかない新しい知識を連れてくる。また、他人の考え方や見方を、丸ごと定着させもする。話をじっくり聞ける人間はもちろん信頼され、友情や愛情など、特別な関係を育む。「自分の話をしっかり聞いてくれた」ら、自分の中でも思いもよらなかった考えが出てくるかもしれない。どんな会話も、我慢という技術は必要だ。しかし、それを知っておくだけで、人生は驚くほど実り豊かになる。