関西で雇用率No.1の地域はどこ？【障がい者雇用】

厚生労働省は、例年12月に、その年の障害者雇用状況に関する調査結果を発表しています。

昨年発表された集計結果によると、全国の実雇用率平均は2.20%と、過去最高の値でした。

特に、関西エリアの主要な都道府県での実雇用率は高い水準を示し、その他のエリアとは異なる結果となりました。

そこで今回は、全国の平均値との比較と、従業員規模の視点から、
関西地域の雇用状況について解説いたします。

※本記事は、弊社作成の資料を基に、一部を抜粋・まとめたものになります。
当該資料のご案内は本記事の下部にございますので、ご興味をお持ちの方はこちらもご一読くださいませ。

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奈良は３年連続で全国１位の結果に。障がい者雇用が進む関西地域。

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厚生労働省の調査によると、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県の4つの地域では、
それぞれの地域での実雇用率の平均値が全国の平均値（2.20%）を上回りました。

特に奈良県は、実雇用率が2.88%と全国平均を大幅に上回っています。

一方、これらの地域の中で実雇用率が最も低い地域は大阪府（2.21%）ですが、
昨年からの増加量は0.09ポイントと、4つの地域の中でもトップクラスです。

この背景として、一つには、大阪府で2010年に施行された
「大阪府障害者等の雇用の促進等と就労の支援に関する条約」（「ハートフル条例」）の影響が考えられます。

この条例により、入札案件に参加する企業には「雇用状況報告書」の提出が義務付けられました。
この時、不足していた場合には、罰則に関する規定も定められています。

このような、積極的な障がい者雇用の推進活動が結果につながったと考えられます。

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関西地域の大手企業の状況は？

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同地域での、従業員1000人以上の企業の実雇用率は、現在の法定雇用率2.3%を上回っています。

奈良県は、すべての企業規模で、過半数の企業が雇用率を達成しています。

各従業員規模帯の実雇用率平均値でみても、すべて2.3%を上回っており、
奈良県が地域として障がい者雇用の推進に注力していることがうかがえます。

また、大阪府の実雇用率は、地域平均では最も低い値でしたが、
従業員規模別でみると一部様子が異なります。

それは、従業員規模が大きい企業ほど雇用率を達成しているということです。

具体的には、大阪府の、従業員規模が1000人以上の企業の6割以上が、法定雇用率を達成しています。
1000人未満の事業所の場合、達成している企業の割合は半分以下で、35～40%ほどにとどまっています。

このように、雇用率は分断化傾向にあるようです。
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まとめ

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関西の4つの地域についてみると、いずれの地域の実雇用率も全国の平均値を上回っており、
全体として障がい者雇用に対する推進意識が強いことがうかがえます。

ただし、従業員規模によって、雇用の進み具合にはばらつきがあるようです。
概して、従業員規模の大きい企業のほうが、雇用を推進しています。

一方で、従業員規模に応じて定められる法定雇用率の達成状況を基準にしてみると、
300人以上1000人未満の企業は多少苦戦している様子がみられます。

これらのことから、今後の傾向として、従業員規模ごとで障がい者雇用の推進状況が分断していくと推測されます。
雇用ノウハウがある企業は求職者の方にとっても安心なため、採用活動をスムーズに行うことができるでしょう。

特に障がい者雇用においては、いわゆる「最初の一歩」が肝心となります。
雇用ノウハウが不足している場合は、福祉機関や雇用支援サービス業者などの外部のリソースに相談することも一つの解となるでしょう。

※関西以外のエリアについては、下記でご案内している【コラム掲載資料】よりご確認いただけます。