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「上から目線」

先日の日経新聞に「上から目線」についての記事があった。

「最近よくこの言葉が使われるのは、神経が繊細な人が増えている一方で、

社会環境は厳しさを増しているからだろう」との内容。

 

そのとおりだろう。私もこのギャップに今一番の危機感を感じている一人だ。

しかし、全てを時代のせいにして、職場で平気で部下が上司に対して

この言葉を使っているとしたら大問題だ。

 

良く考えて欲しい。

発言者の「上から目線ですね」の真意はいったい何であろう。

 

それはあなたへの公然の批判である。

あなたの能力を評価していない、もしくは人格に敬意を払っていない。

もっと単純に「その発言むかつく」という真意を、「上から目線」という言葉

でごまかしているにすきない。

 

攻撃的な言葉や態度は立派な暴力である。

言葉を表面的に綺麗にさえすれば、相手を傷つけることが許されるものではない。

また、暴力を許す職場がそこで働く者にとっていい環境といえるはずも無い。

 

しかし、私はそれ以前に大きな問題があると思っている。

なぜ部下から「上から目線ですね」などと言われてしまうのだろう。

 

リーダーとして決定的な欠点があるか、またはリーダーに必要な能力について

勘違いがあるのではないだろうか。

 

部下から平気で侮辱されていることから察すると、リーダーにとっての「力」や

「厳しさ」を勘違いし、または否定しているのではないだろうか。

いわゆる「ご機嫌取り上司」

特に「人に厳しくすること」や「果敢な決断」が不得意な人。

リーダーとしてのアイデンティティが確立していない人にこのタイプは多い。

 

「厳しさ」が無くても良好な人間関係と生産性が保たれるという理想は私にもある。

全員が自律的に良好な人間関係と生産性を保ち、リーダーの「厳しい」目標設定も

指導も必要としない組織は確かに理想だ。

 

しかし、これを国に置き換えて、同じような理念の下から国と国との紛争を

無くそうとして出来た「国際連盟」から考えてみたい。

 

「戦争は違法」との画期的な理念を掲げ、「侵略戦争をしてはならない」と

いう条約を各国が守ってくれれば戦争は起きないという理想に基づき設立された

国際連盟は、結局機能しないまま、世界は第二次世界大戦に突入した。

 

この国際連盟の失敗を分析する識者たちは、

① この理念だけでは世界での理解が得られなかった。(不参加の国が多かった。)

② 国際連盟に「力」(軍事力)が無かった。

ことを挙げている。

 

これだけ美しい「理念」であっても全員からの賛同がもらえない。

これは、力(軍事力)無くしで「平和」が訪れると考えるのは現実的ではない。

と考える国が多かったことを証明している。

また、どんなに高尚な理念だろうともそれを押し出すには「力」(軍事力)が必要だった。

「国際連盟の失敗は武力制裁の欠如が致命的であった」としている。

※このため、今の「国連」では国際連盟の失敗が生かされ、武力制裁を認めている。

 

戦争と平和と職場のモラルを同じように考えるのは極端ではあるが、

どんなに正しい理念でさえもそれを押し出す「力」や「厳しさ」は必要なのだ。

「厳しさ」や「恐怖」をリーダーシップに用いないというのは聞こえは良いが、

あまりに現実的ではない。人は、見ていなくてもより良いことをしたいと思う動物

である反面、見ていなければ不正をする生き物でもあるのだ。これは既に多くの

心理学、人間行動学によって証明されている科学的な事実だ。

 

リーダーの仕事に厳しさや恐怖が不可欠だとしたら、次に考えるべきは、

「恐怖」の持つ力はおそろしく強いということだ。 人は恐怖に弱い。

どんなに勉強しようと、理論的に物事を考えられるようになっても恐怖に

対して強くなることはあまりない。恐怖は、強力である。

 

恐怖に支配された組織は、内側から策略・不信・裏切りが生まれる状況を

生み出し、いずれは崩壊してしまう。

「恐怖」だけを用いれば必ず自分自身もチームも崩壊してしまう。

 

だからこそ、リーダーになる時。

「厳しい存在になる」と決心する時。

「進んで嫌われる」と決める時。

 

今までの倍「相手のことを考える」を行動に移さなければならない。

恐怖や力は強力だ。今までと同じことをしていては、「厳しさ」が勝ってしまう。

結果、あなたはますます周りから支持されなくなる。

 

「厳しさ」や「恐怖」を周りがどう感じるかは、それを発揮する「上司のタイプ」による。

ある人がやれば「上から目線」だが、ある人がやれば「頼れる人」になる。

 

部下は上司を1日かからず判断するとよく言われる。

上司の方が「今の若者は・・・」という前に、言われた自分に問題アリと思うべきだろう。

 

厳しくするときは、徹底的に厳しくする。

あなたが職場の皆に支持されていれば、「パワハラ」とも「理不尽な厳しさ」とも

とらえられることはない。

 

また、厳しさを直接言動に出さなくても構わない。

厳しくするという覚悟を持てば、相手にちゃんと伝わるものだ。

「あの人は、職場で不必要に相手を不快にする行為を絶対に許さない。 」

「もしすれば、厳しい処分を躊躇なくするし、今後一切信頼もしてくれない。」

というあなたの「判断の厳しさ」を恐怖に感じてもらえばよいのだ。

 

この時に「嫌われないかなー」などと考えれば、今までの苦労は水の泡だ、

また、あなたは「ただの甘い人」。部下からなめられ、職場の雰囲気は良くならず、

生産性も上がらない。

 

新聞記事で書かれている「神経が繊細な人が増えている」というのが事実だとすると

「厳しくできる人は減る」ということになるだろう。

今の時代、人から嫌われるような、人と違うことをする「ストレス」は前時代よりも強い。

「叱れない上司」は今後増加するのだろう。

 

しかし、普段厳しくするためには、

「より優しく、思いやりがあり、自分より弱い立場の人を助ける」存在、

「人間的魅力のある」存在にならなければ、周りからの支持は得られず、

その結果あなたは、リーダーに最も必要な 「影響力」 を得ることはできない。

 

リーダーが適切に「厳しくする」必要を教えることは、

プレイヤーからリーダーにどう変化することで「影響力」を身につけることが

出来るかを「逆説的に自ら理解できる」良い機会になるのである。

 

人に厳しくするには、今までの倍「人に優しくする覚悟」が必要だ。

その覚悟を決め、日々の言動に移していれば、部下達は必ずあなたに

敬意を払うようになる。

 

間違っても「上から目線」などと、あなたが部下から言葉の暴力を浴びる

ということはまず無いだろう。

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労働問題を企業人事で活かすことのできる日本でも数少ない労務人事の専門家。
従業員30,000人規模の企業の人事部長を務めた人事のプロ。

1,000件を超える労働問題・訴訟・外部労働組合との団体交渉、100件を超える労働基準行政対応などを責任者として直接対応し、企業負担を最小限に抑え解決に導いた実績を持つ。

今溝 敏彦(イマミゾ トシヒコ) 株式会社Human&Society 代表取締役

今溝 敏彦
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