講演者インタビュー
内定者研修で内定辞退者を減らすには? ~同期の絆を生み出すための3つの条件~
創作株式会社 代表取締役
山内 真一郎氏
内定辞退防止で重要なのは「この会社でいいんだ!」「この同期と一緒にやっていくんだ!」という感情を醸成し、かつ仕事への意識を高めることです。座学研修では感情に訴えることが難しく、ただの懇親会では仕事への意識を高めることにはつながりません。全力で考え、楽しみ、同期の絆を深めながら、社会人として必要な視点、マインドを付与できるノウハウを体感いただきます。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
初めに結論を言ってしまうと、内定辞退防止の鍵は三つあります。それは、内定者が「自分を大事にしてくれそう」「この仲間といっしょに頑張ろう」「ここなら成長できそう」と思えるかどうかです。例えば、人事主導で内定者同士の飲み会をセッティングしたとします。居酒屋ではなく高級レストランだったら、「大事にしてくれそう」と思う。また、飲み会が盛り上がれば「この仲間といっしょに頑張ろう」と思う。でも、学生でも行ける金額のチェーン店で飲み会を開催して、同期との会話が盛り上がらなかったら、これは相当に「ピンチ」です。
三つの条件が揃うと、内定辞退が本当に激減します。限りなくゼロになる。なぜなのか、内定者に聞いてみると、「すごい会社」ではなく「いい会社」というキーワードが浮かび上がりました。要は、内定がもらえるまでは「すごい会社」に入りたいと思う。しかし、いざ内定を複数もらってみると、「いい会社」なのかどうかが、とても気になってくる。万人にとって「すごい会社」であるかどうかより、自分自身にとって「いい会社」なのかどうか。そのあたりに納得感が生まれれば、「よし、この会社でお世話になろう」と思うのです。
我々はビジネスゲームの専門家なので、今回のワークショップではもちろんゲームを体感していただきますが、「いい会社」と思ってもらえる内定者フォローのヒントや事例も、いろいろとお話しします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
当社はビジネスシミュレーション(ゲーム)の専門家で、それしかやりません。なぜなら、人の話を聞いても体験してないことには、本当にはイメージがつかないと思うからです。だから、仕事を体感させる。行動させ、勝敗をつける。勝敗はリアルビジネスの成功と結びついているので、失敗したとしたら、行動が悪い。そして失敗したら、なぜそのような失敗に至ったのかを反省させる。自分で失敗したことから得た学びは残ります。結局、人は経験からしか学べないと思います。
我々は、これまで100社近い企業をビジネスシミュレーションに落とし込んできました。インターンシップや会社説明会は各社オリジナルで、緻密に作りこんだコンテンツでなければなりませんが、内定者フォローは各社課題が同じです。そこで、我々のノウハウを注ぎ込んで、その集大成コンテンツをご用意しました。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
今回は、内定者フォローのグループワークです。そのため、普段はとても真面目なコンテンツばかり作っている我々ですが、肩の力を抜いて楽しんで取り組める内容にしました。しかし、だからといって簡単ではありません。我々はいじわるですから、全力を尽くさないとより良い結果にならない難易度を誇っています。また、そうでなければ、「ここなら成長できそう」という印象を持たせることができません。
朝一番のワークショップが一番ハードになるかもしれませんが、学生を本気にさせる、夢中にさせるコンテンツを実際に体感していただければ嬉しく思います。百聞は一見にしかず、です。
- 山内 真一郎氏(やまうち しんいちろう)
- 創作株式会社 代表取締役
- 総合化学メーカー生産企画部、管理会計・原価計算のシステム構築コンサルタントを経て、現職。顧客企業それぞれの人材採用・人材育成のあるべき姿を要件定義し、その実現のためにビジネスシミュレーション手法を中心とした体感型セミナーの設計を行う。制作したビジネスシミュレーションは100を超える。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
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