講演者インタビュー
【事例から読み解く】ブラック企業と呼ばれるメカニズムとその回避方法
株式会社さかえ経営 代表取締役
森田 征氏
~これまで、誰も教えてくれなかった、労務管理と人材マネジメントの両方の視点の必要性~
企業は「ブラック企業」と呼ばれないように様々な策を講じているかと思います。しかし、「ブラック企業」という言葉そのものに左右されるのは得策ではありません。本講演では「ブラック企業」のメカニズムを解明しながら、企業にとって最適なマネジメントの定義を、成功事例と失敗事例を交えながらご説明いたします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
「成果主義」という言葉が流行した2000年初頭に対して、現在は「ワークライフバランス」「ブラック企業」などの言葉が流行しており、企業の人材・労務マネジメントは困難な時代になったと言えます。人材不足もあり、企業は「ブラック企業」と呼ばれないためにさまざまな策を講じていると思います。しかし、明確に定義されていない「ブラック企業」という言葉に左右されるのは、得策ではありません。企業にとって最適なマネジメントを展開することこそが、最も有効な解決策だと考えています。
では、最適なマネジメントとは何か? この答えは、「ブラック企業」と言われた企業の原因、組織風土、業種・イメージ等を考えると出てくると思います。数多くの企業を支援してきた、さかえ経営が考える「ブラック企業」の定義とは、「労務マネジメントと人材マネジメントの双方のバランス」が崩れた企業です。また、バランスを保つためには、具体的にどのようなすればよいのでしょうか? 企業は多様化する従業員の思考を理解した上で、「人材の選択と経営資源の集中」を行う必要があると考えています。
本講演では、的確に問題点を見極め、その結果として、人材マネジメントと労務マネジメントの両方を改善し、見事に成功した企業の事例を取り上げると同時に、失敗した企業の事例も取り上げ、それぞれの成功要因を分析していきます。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
弊社の強みは、顧客の課題に対して、人事全般の視点からアプローチすることです。例えば現在、法令順守の流れが急速に進んでいますが、コンプライアンス体制を構築したいと考え、時間管理を行った結果、従業員のモチベーションが大きく下がったという事例があります。労務だけの視点で見たときは「正しいこと」でも、人材マネジメントという側面から見ると、必ずしも「正しいこととは言えない」と考えております。
弊社もコンプライアンス体制の構築は行っていますが、それは手段であって、目的ではありません。この場合は、「働きやすい環境」を意識しながら、「コンプライアンス体制」を作ることが大切です。さかえ経営では、人材マネジメントと労務マネジメントの両方を通じて、企業に最適なソリューションをご提供し、お客さまが変革を実感されることを第一に考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
本講演は、これまでの人材マネジメントおよび労務マネジメントの概念を変えるものだと思っています。企業の人材マネジメントおよび労務マネジメントの問題課題をどのように捉えるのか、そして、どのように解決するのかを具体的な事例も交えて解説いたします。
その内容は決して難しいな話でもなく、実現が難しい話でもありません。本講演で概念を理解し、その次の日からの活動に活かすことができます。「人材を活用」し、かつ「ブラック企業」と呼ばれない企業づくりのお役に立つことができればと考えています。
- 森田 征氏(もりた すすむ)
- 株式会社さかえ経営 代表取締役
- 大手社労士法人、株式会社ビジネスブレイン太田昭和を経て、2011年に企業の業績向上を支援する「さかえ経営」を設立し、現在130社以上の支援実績がある。真の意味で企業に貢献する独自の人材マネジメント手法の提唱を行っている。また、企業側の視点での労務マネジメントもこなす、数少ないコンサルタントである。
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