講演者インタビュー
集団の力を最大化する「コレクティブインパクト・リーダーシップ」のすすめ
株式会社日本能率協会マネジメントセンター 研修ラーニング事業本部 シニアHRMコンサルタント
中嶋 裕氏
社会的価値の創出と自社の利潤追求を同時に推進していくために、さまざまな関係者を巻き込みながら、集団の力を最大限に引き出せるリーダーが、今、求められています。こうした潮流は今後、ますます強くなっていきます。本講演では、次世代を担う経営人材育成のための新たな考え方と教育コースをご紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
本講演では、私たちの提唱するコレクティブインパクト・リーダーシップ(以下CIL)の意味や意義をご紹介します。ぜひご共感いただき、社内でこのCILが発揮できる人材を育て、自社の中長期的な存在意義を高めていただきたいと思っています。
従来のビジネスリーダー教育は、いわゆるMBA的なカリキュラムを中心に構成された内容が多く見受けられます。これは個々の学習者が分析的な思考を高めるには適した内容ですが、今後の未来像を主体的に描き、集団の力を引き出すための働きかけを学ぶには、必ずしも十分とは言えません。
昨今は、利潤追求と同時に社会的価値も求められる、まさにCSV(共通価値の創造)の時代です。また、将来への不確実性や不透明感も増しています。こうした時代だからこそ、未来を予測するというよりも、未来を創り出すことが求められています。そのためには「社会を良くする」「人々に幸せをもたらす」といった志のもと、社内外の利害関係者どうしで立場を超えた対話のできる「場」が必要です。そんな場を創り、そのレベルを向上させられるような働きかけが、今回ご紹介するCILです。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
私たちの行動指針として「集団天才」という言葉があります。これは集団内部で知の融合と経験交流が活発化することで、全体として相乗的に大きな力を発揮できるという意味です。当社は、研修をはじめとする各種教育サービスによって、社外の多くの企業に対しても、この「集団天才」を創出するお手伝いをしてきました。
今回ご紹介するCILのコースでも、そうした経験を十分に活かせるように取り組んでいます。個の研鑽と知の融合を追求し、集団内での相互の働きかけを活性化できるようなリーダーの育成に、これからより一層、力を入れていきたいと思っています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
今後、自社は不確実な未来や複雑な社会課題にどう向き合っていくのか? それを推進できるリーダーが自社には存在するのか? これから先、育てられるのか? そのようなことを自問しながら、ご参加いただきたいと思います。
当日は皆さまの声も聴かせていただきながら、講演の場自体を「コレクティブ」なものにしたいと思っています。よろしくお願いいたします。
- 中嶋 裕氏(なかじま ゆたか)
- 株式会社日本能率協会マネジメントセンター 研修ラーニング事業本部 シニアHRMコンサルタント
- 1988年大学卒業後、専門商社にて経営企画、広報、営業を担当。その後、市場調査及びコンサルティング業界を経て、ビジネス系専門学校で講師職。(株)日本能率協会マネジメントセンターに入社し、現在に至る。ビジネスリーダー、管理職向けの教育研修を中心に活動。大学院修士課程修了(経営学)。
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