講演者インタビュー
退職原因となる「辞めスイッチ」を知り、柔軟な形で育児期女性人材を活用する方法!
株式会社Waris 代表取締役/Co-Founder
田中 美和氏
育休制度に短時間勤務制度……制度が整っても、退職するキャリア女性が後を絶たないのはなぜ? 3年前の創業以来、2000名以上の総合職女性の転職・独立の相談にのってきた経験を基に、女性人材が会社を辞める理由「辞めスイッチ」を解き明かし定着の秘訣を公開。同時に、働く時間や場所に関して制約を抱える育児期の女性人材を柔軟な形で採用・活用するにあたってのコツとポイントをお伝えします。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
「制度は整っているのに、うちの女性社員はなぜ辞めるのだろう?」「育児や介護で働く時間や場所に制約を抱える人材に、どう活躍してもらったらいいのだろう?」――そんな疑問を持ったことはありませんか?
この4月から「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(通称「女性活躍推進法」)が施行され、従業員数301人以上の事業主に対しては自社の女性活躍推進に関する状況把握や課題分析、それらを踏まえた行動計画の策定が義務付けられました。今年は男女雇用機会均等法の施行から30年目にあたり、女性の就労継続も単なる「両立支援」から「活躍推進」へと舵を切るべき重要な時期に来ています。
私たちWarisは「ライフステージの変化にあわせ、能力を活かして一人ひとりがイキイキと働き続けられる社会の実現」を目指し、3年前に創業しました。フレキシブルに働きたい総合職経験10年以上の女性たちと、そうした女性人材の力を柔軟に活用したい企業とのマッチングを手掛けています。今、Warisのデータベースには、転職・独立を希望する総合職女性2500名が登録しています。今回の講演では、こうした登録女性たちに対して行ったアンケート調査を基に、女性たちが辞める要因(=「辞めスイッチ」)の存在を解き明かすとともに、働く時間や場所に制約を抱える育児期女性を活用するにあたっての仕事の依頼方法や、働き方の設定などのコツをお伝えします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
働く女性のリアルな声を知っているということが、私たちの最大の強みです。登録者の平均年齢は38歳。8割が子どもを持つワーキングマザーで、その多くが営業・企画・マーケティング・広報・人事などの領域で経験を積んできた、総合職の女性たちです。登録者に対するアンケート調査では、「辞めスイッチ」がONになる年齢として、27歳と35歳という二つの年齢が見えてきました。出産や育児などのライフスタイルの変化だけが理由ではありません。なぜ女性たちはこの年齢で辞めたくなるのか、その背景にあるものを解き明かしていきます。
私自身は、前職で「日経ウーマン」という働く女性向けの月刊誌に記者として勤務し、日本の働く女性のキャリアやライフスタイルについて幅広く取材をしてきました。インタビューやアンケート分析を通じて接してきた女性の数は、のべ3万人以上にのぼります。多様な働く女性の生の声に接してきた経験を基に、お話しいたします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
労働人口の減少が続くなか、「女性がイキイキと働き続けられること」は、個人の充実した人生という点に限らず、日本の社会にとっても、企業にとっても欠くことのできないテーマです。また、団塊世代が介護を要する年齢に達していくことで、女性のみならず男性であっても、働く時間や場所に制約を抱える人材は今後ますます増えると言われています。制約を抱えた人材をフレキシブルに活用する方法を知っている企業は、この人材難の時代において優秀な人材をスピーディーに獲得するうえで、圧倒的に有利になります。そのための方法を、ご一緒に考えていければうれしいです。自社の女性人材の活躍状況などもふまえ、ご参加いただければ幸いです。
- 田中 美和氏(たなか みわ)
- 株式会社Waris 代表取締役/Co-Founder
- 米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラー。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、2001年に日経ホーム出版社(現 日経BP社)入社。フリーランスのライター・キャリアカウンセラーとしての活動を経て2013年株式会社Waris設立。著書に『普通の会社員がフリーランスで稼ぐ』がある。
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