講演者インタビュー
越境学習メソッドで効果を高める
これからの次世代リーダー育成
株式会社日本能率協会マネジメントセンター 新事業開発部 新事業開発室 室長
中川 匡浩氏
社会状況が複雑化する中、企業は社会課題の解決と自社の利潤追求を同時に推進することが求められています。一方で、その変革の担い手であるリーダー育成は「成功体験への固執」「内向き志向」からの脱却が図れず、期待するイノベーターの輩出につながらないという悩みを多く聞きます。本講演ではそのような課題を「越境学習メソッド」を活用し、社会価値創造型の事業変革につなげる新たなリーダー育成について事例も交えて解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
●変化する事業環境の中で、「イノベーションを起こせる次世代リーダー」が育つために必要な視点を知りたい。
●社外の人材に目を向ける必要は感じつつも、大切にしたい社是やここまでの歴史、事業の変遷を理解した改革の担い手が欲しい。
●現在の会社環境に「過剰適応」してしまった社員、「内向き志向」に囚われてしまった社員の視野、視座を刺激する機会を模索している。
このような課題感をお持ちの人材育成責任者の方や、経営課題と捉える経営者、経営企画部門のご担当の方にぜひ、ご参加いただきたいです。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
近年注目されている「越境学習」の中でも、「ラーニングワーケーション」を活用したリーダー育成について、具体的な事例を元にご紹介します。
「越境学習」や「ワーケーション」と聞くと人材育成の機会というよりも、観光地でリモートワークと休暇を組み合わせた「働き方改革・福利厚生」のイメージが強い方もいらっしゃると思います。
「ラーニングワーケーション」は、あくまでも研修(仕事)として、「地域の課題」や「課題解決」の中に、企業人としての「学び」を見出し、その背景や取り組みへの理解・共感から示唆を得て、日々の業務の意義や課題を見直すというプログラムです。
なぜ、地域課題と関わることが日常の業務に活かせるのか?
・人口構成の変化による、事業の担い手問題、生活ニーズ・経済構造の変化
・ICT、AIといった最新テクノロジーの導入が「まったなし」の課題 etc.
このような状況が地域にはあります。つまり、社会で危惧される最先端の状況が、地域ではすでに具体的な課題として生じています。
このような状況を、次世代のリーダー候補者が体験し、固定観念から脱却した視点で、「自社の取り組むべき課題、提供すべき価値」について、自身のコトバで語れるようになるのが「ラーニングワーケーション」です。
当日は最新事例をもとに、業務環境(日常)から、地域(他日常)に越境することの学習価値についてお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「越境学習」や「ワーケーション」という言葉をご存じの方は多いかと思います。一方で、どのように活用するのが有用なのか、実効性があるのか、福利厚生ではなく人材開発として活用できるのかと、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。当日は、これらの疑問に、労務管理、業務管理の観点も踏まえつつ、事例を紹介しながらお答えします。
これからの皆さまの人事課題、経営課題解決策の選択肢のひとつとして、「ラーニングワーケーション」の考え方をご紹介できればと思います。
- 中川 匡浩氏(なかがわ まさひろ)
- 株式会社日本能率協会マネジメントセンター 新事業開発部 新事業開発室 室長
- ダイビングのインストラクターをしながら10年間地域の産業開発に従事、その後、大手リサーチ会社で16年勤務し、2021年より現職。ビジネスパーソンのための新しい学習機会として、地域との交流による越境学習メソッドを活用した「ラーニングワーケーション」の開発、普及に携わっている。
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