講演者インタビュー
リーダーだけに頼らないチームづくりのポイント ~心理的安全性と課題解決を同時に実現する対話の手法
株式会社ミライバ ディレクター
岩崎 真也氏
メンバーが主体的に行動し、チームが機能するためには何が必要なのでしょうか? 主体的なアクションを阻害する要因や構造を解き明かし、自律型チームをつくるためのポイントをお伝えします。加えて、会議やミーティングを活用し、日々の仕事を通じてチームづくりと成果創出を両立できる具体的な手法もご紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
ウィズコロナの状況となって2年が経過しました。次々に起きるさまざまな変化が絡み合い、現場が直面する問題は解決の難しさが高まっています。働く人の価値観も変化しており、組織へのエンゲージメントも高めていかなければなりません。その一方で、ジョブ型を始めとする人事制度の変革に取り組む企業も増えています。このようにチームマネジメントの難しさが高まり続けるなか、多くの企業ではマネージャー層の負荷や疲弊度も高まり続けているように感じています。
このような状況では、マネージャーの力量に頼った組織運営や、マネージャー層に何かをインプットするだけの人材育成では間に合わなくなっているのではないでしょうか。そのような課題を感じている方、リーダーだけに頼らないチームづくりに関心のある方にお伝えしたい内容です。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
「リーダーだけに頼らないチームづくり」の鍵をお伝えします。
メンバーが主体的に行動するためには何が必要でしょうか? いま注目を集めている「心理的安全性」は重要な要素の一つですが、心理的安全性だけを高めても主体性な行動は生まれません。本講演では主体的な行動を阻害する四つの要因を解き明かし、メンバーが主体的に行動するための鍵となるものは何かについて解説します。
そして、自律的なチームを機能させていくうえで極めて重要なのが、日常の会議やミーティングの使い方です。日常の会議や打ち合わせで「大切なこと」が共有されていくことで、チーム内で文脈が形成され、チームや仕事への当事者意識が生まれてきます。結果的に心理的安全性も高まります。心理的安全性を高めるために何か特別なことをするのではなく、仕事を通じて心理的安全性が高まるほうが健全で効果的です。
とはいえ、「会議する」「話し合う」「対話する」ことが得意な組織は少数派です。会議の生産性を高めようと何年も取り組んできたのに、変化が創り出せなかった企業も少なくありません。リーダーの属人的なファシリテーションスキルに頼り、それを高めていこうとするアプローチでは難しいでしょう。
今回の講演では、ミーティングのなかで自然に文脈が共有でき、チーム全体がチームづくりに主体的に関与していくための対話の構造と具体的な方法論についてお伝えします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
これからの時代、チームで仕事をすることの難しさが高まる一方で、チームでしか成し得ないことも増えていくと感じています。そのためには従来型のチームではなく、多様な価値観や視点、経験を持つ人たちが集まり、知恵を出し合い、新しいものを創造するチームが求められます。
そのようなチームが機能していくには、リ―ダーの「リーダーシップ」だけではなく、チームメンバーの「チーミングシップ」と言えるものを培っていく必要があると思います。新しい時代の組織づくりに関心のある方にご参加いただければ幸いです。
- 岩崎 真也氏(いわさき しんや)
- 株式会社ミライバ ディレクター
- テンプスタッフラーニング株式会社代表取締役社長、パーソル総合研究所取締役などを経て2018年に組織開発コンサルタント/ファシリテーターとして独立。新規事業立ち上げ、営業改革、会社経営、合併推進などの様々な経験を活かし、組織変革のプロセス支援を行う。2019年株式会社ミライバの設立に参画。
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