講演者インタビュー
輝くミドル・シニア層の育成法~50歳以上が5割を超える時代の自律型キャリア開発の在り方~
株式会社エイチ・ティー 代表取締役
照井 直哉氏
全労働人口に占めるミドル・シニア層(40~69歳)の割合は既に57%を超えています。また、このミドル・シニア層においては、昇格機会減少などによるモチベーション低下や、役割の変化に消極的な社員の増加といった課題も多く聞かれます。本講演では、今後の組織で多くを占めるこのミドル・シニア層について、それぞれがやりがいを感じ輝く上でのポイントを、自律キャリア開発と人事の仕組みの観点からお話しします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「60歳定年」の時代から「生涯現役」といった言葉がよく聞かれるような時代になりました。国からも高齢者雇用安定法の改正などで60歳以上の雇用延長が求められており、企業における雇用延長は今後ますます進むと考えられます。また、少子化も進む中で、新卒や若手採用中心の組織づくりは、今後難しさを増していくものと思われます。
このような時代、すでに57%を超えるといわれるミドル・シニア層をいかに活性化するかが、企業が変化の荒波を乗り越え発展していく上で最重要テーマの一つとお考えの企業も多いのではないでしょうか?
一方で、昇格機会の減少、再雇用による給与の低下などから、モチベーションが下がっているミドル・シニア層も少なくありません。また役割の変化に消極的な社員が多いといった課題もよく聞かれます。本講演では、これからの課題を乗り越え、ミドル・シニア層の活性化につなげるヒントをお話しします。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
本講演では、多くの企業が避けて通れない課題である「ミドル・シニア層の活性化」について、自立型キャリア開発の観点に加えて、これからの企業と社員の在り方についても詳しくお話しします。
ミドル・シニア層は、会社が終身雇用などで社員の生活を守る、代わりに社員は会社の戦略実現を第一に取り組む、といった「会社と社員の相互依存関係」をベースにビジネスキャリアを積み上げてきた方が多い層です。キャリア開発でも、「自分は何を大切にしたいのか?」「自分は何ができるのか?」よりも、「会社にとって何が必要なのか?」が重視されていました。その結果、VUCA時代に突入し、いざ企業から「新しい事へ取り組もう」と言われても、何から取り組んだらよいのかわからないといった方が多いように感じます。
私たちは、ミドル・シニア層が輝くためには、2つのポイントがあると考えています。
まず1つ目は、ミドル・シニア層が「自分は何を大切にしたいのか?」「自分は何ができるのか?」をきちんと知り、「自分はこれからどうありたいのか?」を明確に描けるようになる事。2つ目は、会社の仕組みも「会社と社員の相互依存関係」から「会社と社員の相互尊重・相互信頼関係」に立脚した形にシフトさせることだと考えています。
この2つのポイントについて、具体的な方法論を交えつつお話しします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
労働人口に占めるミドル・シニア層の割合は、非常に高くなっています。つまり、輝くミドル・シニア層を増やすことは、会社全体の活性化、周囲の社員のモチベーションにも大きなプラス影響を与えます。私が若手だった頃も、いきいき活躍されるミドル・シニア社員から、刺激を受けたことを思い出します。本講演が、一人でも多くのミドル・シニア社員の活性化、会社全体の活性化につながる好循環を生み出すヒントになればと思います。
- 照井 直哉氏(てるい なおや)
- 株式会社エイチ・ティー 代表取締役
- 事業会社で人事キャリアを積んだ後、外資コンサルティングファームで人事組織改革PJを多数手がける。その後人材系ベンチャーでコンサル事業担当役員として従事。VUCA時代の中、人と企業の働き方変革の必要性を感じ、その支援を目的としたHXTを設立し現在に至る。Prosci®認定チェンジプラクティショナー。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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