講演者インタビュー
事例解説 1からはじめる「65歳定年延長・70歳継続雇用」人事制度改革
株式会社新経営サービス 人事戦略研究所 マネージングコンサルタント
森中 謙介氏
定年延長、あるいは継続雇用制度の改革に向けた企業の機運が急速に高まっています。本講演では、定年延長・継続雇用制度改革におけるモデル企業の事例解説をベースとしながら、各社の実態に合った人事制度改革の進め方について解説をします。ゼロベースで検討を開始する、あるいは以前から検討をしているが進捗が芳しくないなど、さまざまな取り組みフェーズにある企業のお役にたつ内容です。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
定年延長、あるいは継続雇用制度の改革に向けた企業の機運が急速に高まっています。しかしながら、企業の現場では「何から手を付けていいかわからない」という担当者の声をよく耳にします。具体的な検討に着手してみると分かることですが、法対応に加え、人件費上昇への対応、人事制度トレンドへの対応など、検討すべき課題は多岐にわたります。また、各社ともに現在進行形で検討を進めているテーマであるため、企業事例にアクセスすることも容易ではありません。
本講演では、人事コンサルタントとして講師が実際に取り組んだ案件を含む、定年延長・継続雇用制度改革におけるモデル企業の事例解説をベースとしながら、各社の実態に合った人事制度改革の進め方について解説します。ゼロベースで検討を開始する、あるいは以前から検討をしているが進捗が芳しくないなど、さまざまな取組みフェーズにある企業にお役立ていただける内容です。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
定年延長・継続雇用の難しさは、シニア社員を取り巻く環境変化に対して「いつまでに」「どこまで」「どうやって」人事制度改定を行うのがベストなのか、方針が立て難いことにあります。例えば「再雇用制度」のままで様子を見るのか、あるいは中長期を見越して「定年延長」まで踏み込むのか、この二つを考えるだけでも非常に制度改定の広がりがあり、悩ましい問題です。
本講演では、各社が最適な制度改定プランを検討できるよう、「再雇用制度」「定年延長制度」の二つの枠組みを中心テーマとして、いくつかのアプローチ方法をご提案します。
一つは、自社での現状分析を深いレベルで実施することです。先進企業の制度をいきなり取り入れるのではなく、シニア社員を取り巻く組織の現状と中長期目線での課題を包括的かつ多面的に検討することで、最適なプランに落とし込むことが可能になります。本講演では、シニア社員を取り巻く自社の組織・人事制度上の課題を簡易に抽出する方法についても(例えばアンケート調査など)ご紹介します。
もう一つは、先進企業の事例を研究することです。これから取り組もうとする企業と比べ、先進企業では10年以上進んでいるといっても過言ではありません。先進企業が当該テーマに取り組んだ目的、狙い、そして今日までの制度改定プロセスを知り、追体験することで、さまざまな制度構築のノウハウはもとより、自社の方針を固める一助になることでしょう。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
65歳定年延長、あるいは70歳までの継続雇用というように、シニア活用に向けた人事制度改革、組織改革に着手する企業が増加する一方で、当面は様子見という向きもまだまだ多いと思われます。
必ずしも様子見がいけないということではありませんが、問題の先送りになっていないか注意しなければいけませんし、自社の現状を正しく理解した上で、将来に向けての準備を計画的に行っていこうとする姿勢は常に求められます。
本講演では今まさに制度改定を行っている企業の“空気感”のようなものを伝えられるよう、また参加される皆さまが少しでも情報をアップデートすることができるよう、取り組んでまいります。
- 森中 謙介氏(もりなか けんすけ)
- 株式会社新経営サービス 人事戦略研究所 マネージングコンサルタント
- 人事制度構築・改善を中心にコンサルティングを行う。業種・業態ごとの実態に沿った制度設計はもちろんのこと、人材育成との効果的な連動、社員の高齢化への対応など、経営課題のトレンドに沿った最適な人事制度を日々提案し、実績を重ねている。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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