人と組織を学ぶ 日本最大のHRイベント

日本の人事部「HRカンファレンス2022-春-」 
	2022年5月18(水)・19(木)・20(金)・24(火)・25(水)・26(木)開催 [主催]日本の人事部「HRカンファレンス」運営委員会[後援]厚生労働省

講演者インタビュー

日本の人事部「HRカンファレンス2022-春-」トップ 講演者インタビュー 江口 統一朗氏(株式会社ファインド・シー 代表取締役)インタビュー

新ドコモグループの挑戦:社員の自律的キャリアを支援する人材開発のあり方

江口 統一朗氏 photo

株式会社ファインド・シー 代表取締役

江口 統一朗氏

「元々人事が嫌いだった」と語る40歳の人材開発担当課長が、今までの人材開発の発想や位置づけを大幅に変え『開放的・人間的・寄り添う人事』として様々な取り組みをしている。NTTドコモ・コミュニケーションズ・コムウェアの再編を控え、新ドコモグループとして組織文化変革に挑む。人事として、社員一人ひとりの目指したい姿に向けた自律的なキャリア開発支援にどの様に向き合っているのか。その奮闘をお伝えする。

―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?

新ドコモグループとしては、社員の自律的キャリア開発を最重要課題の一つとして取り組んでいます。これまでの人材開発担当は、研修企画・運営が主な役割でした。これからはもっと社員に寄り添い、社員のキャリア開発・自律度向上を通じたエンゲージメント向上と、その結果として業績につなげるためのさまざまな施策を推進しています。

社員の自律的キャリアを実現する上で、上司による継続的な面談支援を柱に置き、更に『部門ごとに具体的な人材モデルを明示し、キャリアイメージを獲得』『キャリアコンサルタントによる支援』『人事によるオープンなキャリア相談の場づくり』『新規事業への挑戦機会の提供』など、さまざまな施策を打っています。目指す状態にはまだ途上ではありますが、成果・業績に繋げられる戦略人事を目指し、皆さんとの質疑で共に思索を深める場にできると幸いです。

―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。

ご登壇いただく人材開発課長の田中様は、現場でエンジニアとして長年活躍してきた中で「当時は人事が嫌いだった」と公言。だからこそ、社員側として感じていた違和感の真逆を行くスタンスで『開放的・人間的・寄り添う』人事をやっていこうと、実際に行動に移しています。現場と距離感のある人事ではなく、社員と直接対話をする機会をさまざまな形でつくっています。人事として直接生の声を聞いて課題を把握し、ドコモグループ内でも新たな人事像に挑戦しています。また、具体的な自律的キャリア開発の取り組み施策をお伝えします。社員のキャリア開発を『現場上司の面談力』だけに依存させない。そこで、社員の国家資格キャリアコンサルタントの資格者を巻き込み、即日満員御礼の面談の仕組みをつくる仕掛けを実施。日常業務の枠を外して『でかいことを考える』新規事業の手挙げ式プログラムでは、既存の業務にも好影響が出始めています。その他にも、管理職向けに『年上部下とのキャリア面談動画の提供』や、HRtechを次々投入するなどの挑戦を続けています。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

ドコモグループは大きな再編・変革期にあり、これまでの常識にとらわれないスタンス・スピードでDXを加速させていきます。成功事例と言うよりも、手探りで試行錯誤している、リアルな施策とその実感をお伝えしたいと思っています。取り組みを全員が前向きに納得する有効な策ではありません。その中で、人事のあり方を考え直し、どのようなスタンスで取り組んでいるのか。リアルな葛藤もお伝えしつつ、質疑などで一緒に気づきのある場を創れたら幸いです。

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講演者プロフィール
江口 統一朗氏(えぐち とういちろう)
株式会社ファインド・シー 代表取締役
新卒で人材紹介JACにて幹部人材の紹介営業に従事。1度ファインド・シーに入社後、上場IT企業にて人材開発、会長室、事業開発に従事し組織を動かせない現実に葛藤。2013年にファインド・シー出戻り入社後、組織人事分野の営業として大企業のマネジメント育成、組織開発を支援。2021年代表取締役就任。

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