書籍部門
(1) エンゲージド・リーダー ―― デジタル変革期の「戦略的につながる」技術
(著者:シャーリーン・リー/訳者:山本真司、安部義彦/出版社:英治出版)
ジェフ・イメルト(GE会長)、ジニー・ロメッティ(IBM社長)、ジョン・チェンバース(シスコ会長)……世界を代表する経営者が、なぜソーシャルメディアに時間を使うのか?
著者のシャーリーン・リーは「ビジネス界で最もクリエィティブな100人」に選出。世界経済フォーラムで基調講演を務めるなど、ビジネス界で最も注目されている人物の一人だ。フォロワーの共感と信頼を築き、目標を達成する実践アプローチをデジタル戦略の第一人者が豊富な事例をもとに解説。「情報収集(聴く)」「情報共有(伝える)」「エンゲージメント(信頼を築く)」のフレームワークをもとに、1日15分からはじめられる「リーダーのための」実践法を紹介する。
自分のリーダーとしてのあり方を、次のステップへ高めるにはどうすればいいのか? 人と良い関係を築き、革新的なアイデアを世に出すには何が必要なのか? 全てのリーダーにとって、大いに参考になる一冊。
(2) ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代
(著者:アダム・グラント/監訳:楠木 建/出版社:三笠書房)
「独創性」は、与えられるものではない。すでにあなたの中に存在するのだ――。 31カ国語で翻訳され、全世界で大ベストセラーになった『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』のアダム・グラントがおくる「独創性」の手引き。
- なぜ、人は「可能性の高い企画」にダメ出ししがちなのか
- あるアップル社員が、スティーブ・ジョブズに猛反論して成功を収めた理由
- 「うちの会社に投資すべきではない理由」を説明し、巨額の資金を得た起業家
- 「やさしい上司」より「トゲのある気むずかしい上司」に
- 部下に「解決策」を求めてはいけない …etc.
「グーグル」「ディズニー・ピクサー」「ゴールドマンサックス」「国際連合」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動も精力的に行なう著者が、これからのビジネスに最も必要な“ORIGINALITY”の身につけ方を分析する。
(3) Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法
(著者:ウォーレン・バーガー/訳者:鈴木 立哉/出版社:ダイヤモンド社)
グーグル、IDEO、ネットフリックス、パタゴニアなど、最も革新的な企業で次々と爆発的な発想を生み続けている思考のメソッド「Q思考」。それは、「たった1行の問い」で、だれもが見たことのないような美しい答えを生む画期的な方法だという。
一つしかない「正解」をめざしてものを考えるのではなく、次から次に、「いったいどんな問題があり得るだろう」と考えていくなかで思考の枠を広げていき、通常ではたどり着けないような大きなスケール・次元の発想を生み出していくこの方法を、順を追って具体的に説いていく。
- 「組み合わせ」が新たな発想を生む
- 「変化をつくりだす方法」を観察する
- 「開いたり閉じたり」して質問のレベルを上げる
新しいもの、新しいやり方を生み出さなくては生き残れないこれからの時代。固定概念から解放され、時代を切り開いていくために必読の一冊。
(4) 経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由
(著者:清水勝彦/出版社:日経BP社)
「うちの会社の会議では、何億円もの失敗や投資より、お茶菓子代やタクシー代の議論に時間をかけるのはなぜだろう?」「うちの上司は部下に言うことと自分でやっていることが全然違う。なんて理不尽な会社なんだ」
経済合理性を追及するはずの会社で、このような理不尽なことが起きるのはなぜなのか?ビジネス書から小説まで幅広いジャンルの書籍と、経営学の必読論文を取り上げ、経営学者の視点で分かりやすく解説する。
本書では経営課題を前に、「よさそうな答え」を求めようとする発想が、かえって組織の停滞を招いていると指摘。組織が先へ進み、成長し続けるためには、「答え」より先に、現実の課題をきちんと認識することが重要だと強調する。経営学の視点で本を読み、目の前にある仕事の課題を見つめ直す訓練をすることで、これまで見えなかった経営の「気づき」が得られる。課題解決のために必要な「気づく力」を鍛えるための一冊。
(5) 行動探求――個人・チーム・組織の変容をもたらすリーダーシップ
(著者:ビル・トルバート/訳者:小田理一郎、中小路佳代子/出版社:英治出版)
『行動探求』はビル・トルバートの最高傑作であり、組織の発展と個人の成長、理論と実践、内省と行動、身体と精神を新たな形で統合する。本書を読めば、自分自身の全体性をよりよく感じられるようになるだろう。―― ロバート・キーガン(ハーバード大学教育大学院教授)
個人・組織の変革の鍵である「意識レベルの変容」は、どうすれば可能なのか。「行動」と「探求」を同時に行うことでこの問いにアプローチするのが、発達心理学の知見に基づくリーダーシップ開発手法「行動探求」である。独特の観点から人と組織を特徴づける七つの「行動論理」によって、読者は自身・自組織の傾向をつかみ、適した成長の指針を得られるだろう。理論的解説にさまざまなビジネスパーソンの臨場感あふれるストーリーが織り交ぜられており、実践の場面を想像しながら学べるはずだ。リーダーシップやマネジメントの力を飛躍的に高めたい人、必読の一冊。
(6) 個人を幸福にしない日本の組織
(著者:太田 肇/出版社:新潮社)
「職場」「人事」「大学入試」「PTA」、報われないのはワケがあった――。強い同調圧力や過剰なコンプライアンスゆえに、組織に属す個人の人格や個性を抹殺し、ストレスを増している現代社会。昔ながらの「日本の組織」はもはや限界がきている。
- 組織はバラバラなくらいがよい
- 管理強化が不祥事を増やす
- 厳選された人材は伸びない
- 大学入試に抽選を取り入れよ
- PTAや町内会は自由参加でよい
理論や実証だけでなく、数多くの現場取材、体験をもとに、従来の組織論・組織運営のまちがい・欠陥を徹底的に分析、追及する。
個人を大切にし、個人を生かす組織や社会を追究する著者が、個人が尊重され、円滑に機能し、成果があがる新しい仕組みへの提言を示す。いくらやっても職場改善の効果が見られない、そんな人事の悩みの解決策が詰まった一冊。
(7) 採用学
(著者:服部 泰宏/出版社:新潮社)
正しい人材を採っていると、自信をもって言えますか? 主観や慣習、勘を排した視点に立てば最適な人材を確保でき、企業イメージのアップにもつながっていく。
今まで日本の採用は、科学的に考えなくても回って来ていた。そこそこの学校を出た、無難な人材を採用して、時間をかけて「ウチの会社の色」に染めていく。そんな「育成」ありきの「採用」を、いつまで続けているつもりだろうか。
コミュニケーション能力は重視するな。人は見た目じゃない。“お祈りメール”は送らない――。面接の常識を疑い、採用と育成のつながりを重視すると、まったく新しい地平が見えてくる。
「良い採用」とは何か? 優秀なのは誰だ? なぜ、あの会社には良い人が集まるのか? 採用をどう変えればいいのか?「採用」を科学的な視点から捉えた新しい学問「採用学」。採用のノウハウ本ではない、採用に悩む企業の人事担当者必読、個々の会社の実情に合った人材の採り方の理論書だ。
(8) 時間と場所を選ばない パラレルキャリアを始めよう!――「2枚目の名刺」があなたの可能性を広げる
(著者:石山 恒貴/出版社:ダイヤモンド社)
2枚目の名刺を持ち、本業と社会活動の両方から学びを得て自己成長できるパラレルキャリア。P・F・ドラッカーが『明日を支配するもの』で予言したパラレルキャリアが、いま、日本社会の変化に呼応して急激に広がっている。
社会活動によって自己成長し、本業もさらに輝くようになる。ふだん出会えないさまざまな人々とチームを組んで主体的に課題を解決し、既存の組織ではできない経験を積むことで、イノベーション思考やリーダーシップを学べる。 企業もパラレルキャリアの人材育成効果に注目し、研修の一環としての活用が始まっている。
若い世代でもシニアでも、誰でも始めることができるパラレルキャリア。実際の団体、個人の実例を紹介することで、従来の日本型雇用の枠組みをこえた柔軟な働き方、新しいキャリアの形の可能性を問いかける。不確実な環境を生き抜くための多くのヒントをもとに、新しい一歩を踏み出そう。
(9) 資生堂インパクト―子育てを聖域にしない経営―
(著者:石塚 由紀夫/出版社:日本経済新聞出版社)
「これからは、育児時間勤務者も遅番、休日勤務を検討してもらいます」――テレビで取り上げられ賛否両論をよんだ“資生堂ショック"、その真実を解き明かす。
美容部員をはじめとする女性社員の就労環境を整備し、「働く女性にやさしい」先進企業と目されてきた資生堂。何が変わったのか、なぜ変えなくてはならなかったのか。長年、女性の問題を追ってきた日経のベテラン記者が、資生堂の経営改革を牽引してきた魚谷雅彦社長や岩田喜美枝氏(現顧問)をはじめ、多くの社員に取材。どのように改革は進められてきたのか、社内に反発はなかったのか、反対勢力にどう対処したのか、どのようなインセンティブを用意したのかなど、女性社員の活躍を目指す企業にとって示唆に富む実例が数多く盛り込まれている。
「女性にやさしい」だけの施策ではダメなのだ。女性が男性と肩を並べて働くために何をしていくべきなのか。真の女性活躍を目指す人事必読の一冊。
(10) 職場のポジティブメンタルヘルス:現場で活かせる最新理論
(編著:島津明人/出版社:誠信書房)
昨年末よりストレスチェック制度が始まったが、従業員のメンタルヘルス不調は企業活力にも重大な影響を及ぼし、その対策は喫緊の課題となっている。この解決への糸口として期待されているのが「ポジティブメンタルヘルス」だ。
2012年、日本生産性本部と東京大学が母体となり、従業員の心身の健康増進と企業の生産向上を支援する目的で、「健康いきいき職場づくりフォーラム」が設立された。ここの会員限定Webサイトに、医学、看護学、心理学、経営学、行動科学領域の第一線の研究者が、最新理論をコラム形式で分かりやすく紹介している。本書は、この連載コラムに実施上のポイントを加えて書籍化したもの。
フロー理論、ワーク・エンゲイジメント、レジリエンス、サーバント・リーダーシップ、オメガ3系脂肪酸など、ビジネスパーソンの関心を惹く理論が、「よく働きよく遊べ!」「気持ちの良い情報共有と心地良い距離感を」といった、気軽に読みやすい内容でたくさん詰まった一冊。
(11) 女性が管理職になったら読む本
―「キャリア」と「自分らしさ」を両立させる方法―
(著者:ギンカ・トーゲル/訳・構成:小崎亜依子・林寿和/出版社:日本経済新聞出版社)
なぜ、できる女性は嫌われるのか?
そもそも女性は、リーダーには向いていないのか?
女性が、なかなか昇格しないのはなぜか?
女性自身の行動をも制限してしまう「無意識バイアス」とは?
リーダーになった女性が直面しがちなリスクとは?
なぜ、女性は完璧なロールモデルを欲しがるのか?
男性と比べて、女性に不足しがちなスキルとは?
女性がキャリアを築いていこうとしたとき、男性以上にさまざまな問題や課題が生じるが、それはなぜなのか。世界のトップビジネススクールIMDで世界中から集まる女性管理職に気づきを提供し、そのためのスキルを育む教育プログラムを主宰しているギンカ・トーゲルさんが、日本の働く女性に送るメッセージ。
女性自身の行動を制限してしまう「無意識バイアス」や、男性と比べて女性に不足しがちなスキルなど、豊富なデータや事例を元に分析する。キャリアアップに悩む女性だけでなく、女性活用がうまくいかないと悩む人事担当者にもおすすめの一冊。
(12) 好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則
(著者:楠木 建/出版社:ダイヤモンド社)
「大企業とスタートアップで迷っています」
「30代でいまだに仕事の適性がわかりません」
「キャリア計画がない私はダメ人間ですか?」
20代~40代から寄せられた仕事の迷いや悩みに対して、時に厳しく、ユーモアに溢れた視点で「好きなようにしてください」とアドバイスをおくる。
- 人生はトレードオフ。その本質は「何をやらないか」を決めること。
- 環境の選択は無意味。「最適な環境」は存在しない。
- 趣味と仕事は違う。自分以外の誰かのためにやるのが仕事。
仕事について、働くことについて、心のもやを晴らす道しるべが示される。自身の「好きなようにする」を再認識、再定義し、その先の充実したキャリアに向けて一歩踏み出すきっかけとなるだろう。
(13) 世界を動かすリーダーは何を学び、どう考え、何をしてきたのか?
(著者:D.M.リンゼイ・M.G.ヘイガー/訳:バートン久美子/出版社:日本実業出版社)
CEO、大統領、政府高官、名門大学学長、トップコンサルタント……世界を動かすリーダーたちは、なぜ成功したのか? どんな教育を受け、学生時代に何をして過ごしたのか? 分岐点はいつ、どのように訪れたのか? 著者が550人へ直接インタビューし、10年以上かけた調査の結果から「リーダーの実態」を明らかにする。
- 20歳までの人生はあまり関係ない
- 恵まれた環境にあった人はごくわずか
- 59%は中流階級
- 分岐点は大学在学中、もしくは卒業直後
- アイビーリーグの出身はたったの14%
- キーとなるメンターを得て、人脈を築く
- 幅広い知識を持つ「ゼネラリスト型」が多数
綿密な調査結果から、リーダーの意外な実態が見えてくる。 リーダーの中のリーダー「プラチナリーダー」とは? 「リーダーシップ論」ではない、「リーダーの実態」から、リーダーシップの真髄が見えてくる。
(14) チームのことだけ、考えた。
(著者:青野慶久/出版社:ダイヤモンド社)
サイボウズをどんな組織にしたいのか。答えは決まった。多様性だ。このミッションに共感して集まった一人ひとりが自分らしくあること。そのために人事制度が足りないなら増やす――。
かつて社員の離職率が28%にまで達していたサイボウズは、どのようにして社員が辞めず、イキイキと働ける会社へと変わったのか? 「最長6年間の育児・介護休業制度」「育自分休暇制度」「副業は原則自由」など、ユニークな人事制度で知られる同社。100人いれば100通りの、1000人になれば1000通りの人事制度を目指す「多様性をマネジメントする手法」を、青野氏の奮闘記を通じて明らかにする。
社員が楽しくイキイキと働ける職場はどうやって生まれたのか? 社員が辞めないための秘訣とは? 採用難や人材の定着に悩んでいる企業、新しい人事制度を模索している企業の人事担当者はもちろん、人材の採用・育成・マネジメントに携わる全てのリーダー必読の一冊。
(15) なぜ部下とうまくいかないのか
(著者:加藤 洋平/出版社:日本能率協会マネジメントセンター)
『なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流自己変革の理論と実践』(英治出版)の著者ハーバード大学キーガン教授とレイヒー研究員が提唱する「発達心理学」。現在の自分が発達段階のどこにいるのかを確認し、今後どのようなプロセスで成長・進化していくのかを把握するための理論だ。この理論を二人から直接学んだ著者が、部下のことで悩む課長と人材コンサルタントとの問答形式を使い、部下とのコミュニケーション法や育成法、さらには自己成長や組織マネジメントのあり方をわかりやすく説く。本書で解説する発達心理学を知ることで、「自分の関心事ばかりを優先する段階」「周囲の様子を見て意思決定する段階」「自己成長に関心が強く、自律的に行動する段階」「多様な価値観から意思決定する段階」、こうした段階にあるメンバーそれぞれとの関係のとり方が具体的にわかるようになる。
【掲載URL】https://jmam.jp/manabi/products/detail.php?product_id=5393
(16) 働くことの哲学
(著者:ラ―ス・スヴェンセン/訳者:小須田健/出版社:紀伊國屋書店)
生きがい、意味、人生、実存。この本は暇と退屈に向き合うことを運命付けられた人間存在の諸問題に、〈働くこと〉という実に身近な観点から取り組んでいる。読者はここに、いかに生きるべきかという倫理的問いについての一つのヒントを手にするであろう。
――國分功一郎(哲学者)
働くなかで、私たちは世界に爪あとを残してゆく――生きていくにはなんらかの目的や意味が必要であり、そこに仕事は重要なかかわりを持ってくる。ノルウェーの哲学者が、幸福で満たされた生活を求めるうえで、仕事がどのような位置を占めるのかを探求する。
「仕事は人生の意味そのものを与えてくれるか」「自己実現の神話を信じすぎることで、かえって仕事が災いになってはいないか」「給料の額と幸福感は比例するか」……。「仕事とはなにか」という問いに手っ取り早い回答を提示しようとするのではなく、仕事のもつさまざまな側面に光をあて多彩なスナップショットを提示する一冊。
(17) 働く女子の運命
(著者:濱口 桂一郎/出版社:文藝春秋)
女性の「活用」は叫ばれて久しいのに、日本の女性はなぜ「活躍」できないのか?
社会進出における男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数2015」で、日本は145ヵ国中101位という低い数字となっている。その理由は雇用システムの違いにある。ジョブ(職務)=スキル(技能)に対して賃金を払う〈ジョブ型社会〉の欧米諸国と違い、日本社会では「社員」という名のメンバーを「入社」させ、定年退職までの長期間雇用を保証する〈メンバーシップ型社会〉だ。なぜそんな雇用になったのか――。
“父親が家族を養う”ことが常識だった時代、結婚や育児の「リスク」を抱える女子は、重要な業務から外され続けてきた。本書では富岡製糸場から戦争時、職業婦人、ビジネス・ガールといった働く女子の歴史を追いながら、男性中心に成功してきた日本型雇用の問題点をひも解いていく。「女性活躍推進」に取り組む前に、まず押さえておきたい一冊。
(18) ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学
(著者:入山 章栄/出版社:日経BP社)
「ビジネススクールで学べる経営学は、最先端からかけ離れている!」
日本企業を取り巻くビジネス課題について、10年間米国で経営学研究に携わってきた気鋭の日本人学者入山章栄氏が、世界の経営学のエッセンスを圧倒的に分かりやすく解説。
- あなたの会社の戦略がうまくいかない、最も根本的な理由
- 真に「グローバル」な企業は、日本に3社しかない
- 日本企業に、ダイバーシティ経営は本当に必要か
- 日本最強の後継社長は「婿養子」である
最先端の「ビジネス知」が、あなたの常識を覆す。経営学からイノベーション理論、ダイバーシティ経営、リーダーシップまで、世界最先端の経営学から得られるビジネスの見方を、日本企業の事例も豊富にまじえながら圧倒的に分かりやすく紹介してくれる。
ドラッカー、ポーターしか知らないあなたへ。新たな経済学の扉を開く一冊だ。
(19) マタハラ問題
(著者:小酒部さやか/出版社:筑摩書房)
日本では未だに、第一子の妊娠を機に、6割の女性が仕事を辞めている。マタハラは人権問題であるだけでなく、労働問題であり、ひいては日本の経済問題なのだ――。
働く女性が妊娠・出産・育児を理由に退職を迫られたり、嫌がらせを受けたりする「マタニティハラスメント(マタハラ)」。労働局へのマタハラに関する相談は急増しており、いまや働く女性の三人に一人がマタハラを経験していると言われている。
本書では、アメリカ国務省が主催する「世界の勇気ある女性賞」を、2015年に日本人として初めて受賞した「NPO法人マタハラNet」代表・小酒部さやか氏が、「マタハラ問題」を総括。マタハラとは何なのか、その実態はどのようなものなのかを、当事者の生の声を通じて掘り下げていく。働く女性自身はもちろん、女性活躍推進に取り組む企業のリーダー、女性を部下に持つマネジャーにとって必読の一冊と言えるだろう。
(20) ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
(著者:ラズロ・ボック/訳者:鬼澤 忍・矢羽野 薫/出版社:東洋経済新報社)
世界各国で「最高の職場」として認められ、多くの賞を受賞している企業、Google。同社の従業員が6000人から6万人に増えていく過程で、Googleの人事システムを設計・進化させてきた責任者が、同社の採用、育成、評価の仕組みの全てを語る。
いったい、Googleは、どんなやり方で人を選んでいるのか? そうして選んだ人材に、どんな機会を与えているのか? 優秀な社員同士に最高のチームをつくってもらう秘訣とは? 社員をどう評価して、モチベーションを最大に保っているのか? 人事分野に関わる者として必ずぶつかるであろう、働き方をめぐるこれらの重大テーマに、本書は次々と答えを出していく。
ここで紹介される哲学と仕組みは、Googleだからできるというものではなく、あらゆる組織に応用できる普遍性を持っている。もっとクリエイティブに仕事をしたいと思っている人に知ってほしい、未来の働き方とは。悩める人事必読の、新しい働き方のバイブルとなる一冊だ。