ヒューマンリソシアが意識調査を実施
「派遣社員の働き方・仕事の価値観」は?
ヒューマンホールディングスの事業子会社で、総合人材サービス事業を展開するヒューマンリソシア(東京都新宿区、桑原加鶴子・代表取締役)は、20代・30代の女性で、ヒューマンリソシアから各企業に派遣されているスタッフと各企業に雇用されている社員、計974人を対象に「派遣社員の働き方・仕事に対する価値観」についてのインターネット調査を実施いたしました。
■ 働くチャンスを広げる派遣システム
派遣社員が今まで経験した就労形態を尋ねたところ、2割弱に正社員経験がないことが分かりました。(正社員経験が8割強であったことからの導き。)また専業主婦経験者は2割弱でした。派遣社員という働き方は、ニートやフリーターなど正社員未経験者で就職意欲のある方に対して、働く機会を提供していると分析できます。また主婦の再就職が難しいと言われる中、主婦の働く場として派遣という働き方が担っていると考えられます。
■ 価値観によって働き方を選択する時代
職場で良いと感じる点を尋ねたところ、全体では「職場の人間関係がよい」「休暇が取得しやすい」「自分のペースで仕事ができる」と続きます。派遣社員の方が正社員より回答が多かったのは、「休暇が取得しやすい」「オフィス環境がよい」「残業がない」。反対に少なかったのは「今後の人生にプラスになる」。派遣社員は「仕事とプライベートのバランス」を重視しているのに対して、正社員は「やりがい」を求めていると分析できます。人それぞれ、好きなタイプや価値観が異なるように、派遣社員や正社員の異なる働き方にも傾向が見られます。
仕事の満足度で、全体の過半数以上が「どちらかといえば満足」と回答しました。派遣社員と正社員のそれぞれの満足度に大きな違いは見られません。業務にとって適切だと思う年収を聞いた質問では、派遣社員と正社員のボリュームゾーンに違いが見られました。派遣社員は200万円から400万円未満に8割弱が集中し、正社員は300万から600万未満に8割弱が集まりました。
派遣社員という働き方が、格差社会の象徴として一部取り上げられていますが、派遣社員と正社員の満足度が同程度の結果であることから、賃金というものさしだけでは比べることができない、多様な価値観の存在が読み取れます。「自分がこうしたい」、「こうなりたい」という意志をもって働き方を選ぶことが、より一層求められていると考えられます。終身雇用が崩壊し、個々の価値観によって、働き方を選ぶ時代へと変化しているのではないでしょうか。
■ 働くことは、生活をより良いものにするため
働く目的を質問したところ、全体では「生活費のため」「社会との接点を持つため」「将来に備えるため」と続きます。派遣社員の方が正社員より回答が多かったのは「将来に備えるため」「趣味にお金を費やすため」。反対に少なかったのは「社会との接点を持つため」。派遣社員、正社員ともに、将来や現在を含め、生活をよりよいものにするために働いていることが読み取れます。
■ 資格取得で+αな働き方
保有している資格について尋ねたところ、全体の7割弱が1〜4つの資格を持っていることが分かりました。派遣社員の具体的な保有資格を調べてみると、マイクロソフトオフィススペシャリストのExcelやWord、PowerPointなどを多く取得しています。 パソコンを扱えることを資格により証明し、派遣先企業の戦力として働いているのではないかと考えられます。またパソコンスキルは、企業の様々な場面で活用できる 幅広い能力として、人気のある資格だと言い換えることができます。
■ 調査概要
・ 調査目的: 派遣社員の働き方・仕事に対する価値観を把握する。
・ 調査対象: 20代・30代のヒューマンリソシアから派遣されている女性スタッフ(以下、派遣
社員)と、20代・30代の企業に雇用されている女性社員(以下、正社員)
・ 調査期間: 2006年12月20日〜2007年1月3日
・ 調査手法: インターネット調査
・ サンプル数: 派遣社員791人、正社員183人、計974人
(ヒューマンリソシア http://resocia.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・1月22日)