ワークス研究所が2007年卒業予定者の
「大卒求人倍率調査」に関する結果発表
リクルート(東京都中央区、柏木斉・代表取締役社長兼CEO)の人と組織に関する研究機関・ワークス研究所では、1984年から大卒求人倍率を算出しております。
このたび、2007年3月卒業予定者の大卒求人倍率に関する調査結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
※本データは、民間企業の新卒採用予定数の調査、および学生の民間企業への就職意向を調査し、それぞれを推計することにより算出しております。
【 求人総数は、バブル期に次ぐ82.5万人に。求人倍率は1.60倍から1.89倍へ 】
来春2007年卒業予定の大学生・大学院生を対象とする、全国の民間企業の求人総数は82.5万人と昨年よりも12.6万人増加(+18.1%)し、大幅な増加をみせた昨年の求人総数をさらに大きく上回り、最も求人数が多かったバブル期(1991年卒)の84.0万人に次ぐ水準となった。一方、学生の民間企業就職希望者数は43.7万人(+0.1%)で昨年とほぼ変わらない。1991年卒の民間企業就職希望者数は29.4万人で(求人倍率は2.86倍)であったが、この15年間で求職者数が約5割増加している。結果、需給バランスである求人倍率は1.89倍となった。
【 従業員1000人未満企業は厳しい採用環境に。従業員規模間で求人倍率の差が拡大 】
「従業員1000人以上企業」の求人総数は昨年より2.2万人の増加(+13.4%)。民間企業就職希望者数は昨年より0.7万人の増加。求人倍率は0.75倍と0.07ポイント上昇している。一方、「従業員1000人未満企業」の求人総数は10.4万人増加(+19.5%)。民間企業就職希望者数は昨年より0.7万人の減少。求人倍率は3.42 倍と0.65ポイント上昇している。景気の継続的な回復を受け、採用意欲の拡大が大手企業から中小企業まで裾野が広がる中で、学生の希望は昨年よりも大手志向への回帰が見られる。そのため、企業規模による求人倍率の差が拡大し、従業員1000人未満の企業にとっては厳しい採用環境となる。
【 金融業は求人数・就職希望者数ともに大幅増加。業種間で求人倍率の差が開く 】
「製造業」は企業側の採用意欲は増しているものの、学生側の就職希望者数は昨年とほぼ変わらず、求人倍率は2.33倍と、昨年より0.40ポイント上昇した。「流通業」は求人総数が32.8万人(対前年比+15.8%)と増加した。一方、民間企業就職希望者数は5.1万人で昨年より減少(-4.1%)。その結果、求人倍率は昨年の5.29倍から上昇し、6.38倍となっている。「金融業」は採用復活基調で求人総数の伸びは対前年比+26.7%で最も高い伸びとなった。学生の人気も対前年比+20.8%と上昇し、結果求人倍率は0.37倍となった。「サービス・情報業」の求人総数は、2年連続の増加。一方、民間企業就職希望者数は、4年連続減少。減少しているとはいえ、学生の志望数が最も多いことには変わりがなく、求人倍率は0.61倍となった。
ここ数年、企業側の採用意欲が製造業を中心に回復してきたが、金融業の復活により全ての業種で新卒採用の意欲が高まった。一方で学生側の民間企業就職希望者数は金融業以外の業種で前年比マイナスとなり、その結果業種間での求人倍率の差が開いた。
※ 詳細はワークス研究所のページまで
http://www.works-i.com/flow/survey/bairitsu2007.html
(リクルート http://www.recruit.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・4月27日)