講演者インタビュー
人事のトップが知るべき、心理学・行動経済学に基づく人事戦略の要諦~人事戦略に関する楠本和矢の示唆~
HR Design Lab.代表/自律的変革コンサルタント
楠本 和矢氏
時間をかけて立派な人事戦略を立てたにも関わらず、いざ様々な施策に移してみると全く機能しない。そのようなご経験はないでしょうか。本講演では「機能する人事戦略策定と施策」にするために必須となる、人事トップのみならず全員が持つべき観点を心理学や行動経済学の視点を交えてご紹介。人事戦略策定から従業員を動かすための仕掛けづくりまで、様々なプロジェクト実績を多数誇る、楠本和矢が解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
新しい制度や目標(パーパス)を導入しても、思うように社内で浸透しない。また、能力の高い人材を採用しても、彼らがすぐに退職してしまう。1対1のミーティングを頻繁に行っても、従業員のエンゲージメントが改善しない。
これらは多くの企業が直面している課題です。本カンファレンスでは、このような課題に直面している人事関係者の方々を対象に、心理学や行動経済学を活用することの重要性を探ります。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
単に理論を理解するだけではなく、実際に人を動かすことが大切です。マーケティングの分野では、消費者の注意を引き、興味を持たせ、購入に至らせるためのさまざまな戦略が用いられています。しかし、人事分野ではこのようなアプローチが十分に活用されていません。
従来の人材戦略は、ある程度均一的な価値観や行動を想定しています。新しい制度を導入すれば、従業員がそれをうまく活用し、共有された目標に共感し、自発的に学習し行動を変えることを期待しています。
しかし、これは現実とはかけ離れた楽観的な見方です。マーケティングの例に倣えば、良い製品を作れば自然と消費者がそれに気づき購入するという考え方です。人事領域で行き詰まりを感じている、またはさまざまな施策を試みるものの成果が得られていない方々に、マーケティングの考え方を取り入れることの価値を紹介したいと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
私は、博報堂コンサルティングという組織で、このような課題提起と解決策の開発に取り組んできました。本講演では、これまでの成果を集約し、新たな視点で人事戦略を見直す機会を提供します。私の講演に以前参加されたことがある方も、初めての方も、是非この機会にご参加ください。
- 楠本 和矢氏(クスモト カズヤ)
- HR Design Lab.代表/自律的変革コンサルタント
- 経営者が考える「事業のあるべき姿」の実現に向けて、人間的な視点を交えながら、社員自らが「自律的な意識」のもと、必要となる戦略を考え展開するための「仕組み」を構築するコンサルタント。
「行動心理を読む」「知恵を引き出す」「成功を型化する」。この3つのアプローチで、自律的な変革を実現する。
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