講演者インタビュー
社員は何に悩んでいる?
30万件超の個人相談実績から見えた本音と、本当に必要なメンタルヘルス対策とは
エキサイト株式会社 Life&Wellness事業部 企画部 マネージャー
田所 沙織氏
従業員は日々、仕事やプライベートで様々な悩みを抱えています。1on1をしていても、部下が突然のメンタル不調になることもあるのは悩みを全て話せているわけではないからです。本講演では、弊社の個人相談実績30万件以上のデータ分析結果をもとに、相談内容の傾向推移や年代別の傾向などから、本音を紐解き本当に必要なメンタル対策をお話しします。また、カウンセリング知見を用いたコミュニケーションのコツもお伝えします。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
離職・休職防止やエンゲージメント向上に向け、メンタルヘルス視点で社員のウェルビーイングに向き合う取り組みに興味をお持ちの企業の方を対象としています。
ストレスチェックの義務化もあり、メンタルヘルス改善の重要性についての認識は向上しているものの、結果に基づいた具体的な対策までは打てていない。相談窓口を設けたが利用されない。離職・休職率やエンゲージメント指標に変化が見られない。こうした課題をお持ちではありませんか。
メンタルヘルスケアは、個人の課題とされがちで、さまざまな事業課題や人事課題がある中で優先度が低かったり、手が回らなかったりするケースも少なくありません。
そうした中で現在のメンタルヘルス対策の強化施策を検討している方はもちろん、メンタルヘルス支援の必要性を説明するために疑問や課題を抱えている方も、ぜひ参加ください。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
本講演では、これまで当社に寄せられた30万件以上の相談データを基に、相談内容の傾向推移や、年代別の傾向などを分析し、社員の本音をひも解いていきます。
ネガティブな休職・離職を防ぎ、エンゲージメントに向き合うためには、不調への早期フォローはもちろん、「従業員は今何に悩んでいるのか」を理解することが求められます。しかしながら、当社が個人向けサービスで働き手の方々の相談を請け負う中で、多くの人が自身が抱える悩みを職場の上司や周囲に相談できない/しない実態が見えてきました。
また、仕事でもプライベートでも一人にさまざまな役割が求められる時代。社員の抱えるストレスは業務内容や職場の人間関係にとどまらず、仕事とプライベート両方の課題で葛藤し、業務パフォーマンスに影響が出ている人も少なくありません。
「従業員は今何に悩んでいるのか」をより具体的に知ることで、離職・休職予備軍になっている従業員層への理解を深めるとともに、従業員が本当に求めているケアや企業が行うべき支援について、考えるきっかけになる講演です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
従業員の「誰にも相談できない」という課題は、実は相談のハードルを下げて周囲への相談を促すことや、企業の支援で解決できることも少なくありません。
メンタルケアは、離職や休職などの課題が顕在化してからの対処に目が行きがちですが、予防には次のポイントを考えなくてはなりません。
・メンタル不調に陥る前に支援できることは何か
・どうすれば社員の本音や課題を早期に知ることができるか
・従業員支援を通じて企業の生産性とパフォーマンス向上をどう実現していくのか
私自身も感じているマネジメントの難しさを交えながら、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
カウンセリング知見を用いたコミュニケーション手法方法などもお話しします。当日、皆さまにお会いできることを楽しみにしています。
- 田所 沙織氏(たどころ さおり)
- エキサイト株式会社 Life&Wellness事業部 企画部 マネージャー
- 早稲田大学教育学部卒業後、エキサイトに入社。toCサービスを中心に複数の事業開発やプロダクトグロースに携わり、2019年よりヘルスケア事業に従事。法人事業の立ち上げを推進しながら、自身も企画マネージャーとしてマネジメントを務め、ラインケアの知見と心理資格を活かして社員育成や組織開発に携わっている。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。