講演者インタビュー
個の学びに対する最適解!
「LX(学習体験)デザイン」とは?
株式会社シー・ティー・エス 執行役員COO
大久保 貴史氏
昨今、キャリア自律が重要視され、一斉型・集合型研修から自律型・自己啓発型の研修制度に移行しています。しかし、この研修の効果を向上させるには個人課題に応じて研修設計や効果測定を行う必要がありますが、実現は簡単ではありません。この課題に取り組むには、個人の学習体験を設計する「LXデザイン」という考え方が重要です。本講演では、「LXデザイン」の詳細と、導入方法、運用上の課題などを事例をもとに紹介します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
本講演は、多様化時代において自律型の学びの設計に悩まれている企業のご担当者様向けです。
当社では、大企業を中心に30年近く企業向け語学研修を提供してきました。その中で、コロナ禍で旧来型研修を提供できなくなった際、ご担当の方にお話をうかがう中で気づいたのが「自律型・自己啓発型の制度へのシフト」という潮流でした。
どの企業の方に聞いても、「うまくいっている」という声はほぼ皆無。それに対する模索の先にたどり着いたのが「LXデザイン」という考え方です。LXデザインとは、一人ひとりにきめ細かいヒアリングと提案、設計、フォローをして、PDCAを回すという一連の活動になります。この考え方は欧米で先行しており、社内に「LXデザイナー」という職種が確立するほど定着しています。
当日は、全ての人材育成に通ずるLXデザインを軸にした「個の教育」のあり方を提示したいと思います。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
当社の悪戦苦闘を経て得た、リアルな現場の実感と課題感をお伝えしたいです。
LXデザインがすべてを解決するきれいなストーリーではありません。今は2年ほどの実施事例を振り返り、自己啓発の位置づけや背景、意義などを改めて考え直す時期に来ています。現在は、特に一人ひとりの成果の設計と計測について、頭を悩ませるご担当者の方が多いです。その中で、今後の潮流も踏まえた自律型の学び、自己啓発の行き着く先に関する考察をご紹介できればと思います。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
当社は、小規模ながらBtoB専門で大企業を中心にサービスを提供してきたため、クライアントからの難しい課題にも「できないと言わない」「できるようにカスタマイズする」というカルチャーが根付いています。その延長として、手間をいとわず個人にカスタマイズするLXデザインがフィットしました。
本講演では、高尚な理論やコンセプチュアルな話よりも、現場発の温度感を共有できたらと思っております。
- 大久保 貴史氏(おおくぼ たかし)
- 株式会社シー・ティー・エス 執行役員COO
- HMV Japan(現ローソンエンタテイメント)でEC事業統括や経営企画等を経験後、コンサルティングファームにてM&Aにおけるハンズオン型PMIに従事。シー・ティー・エスでは2021年1月より現職。コロナ禍における研修会社のビジネスモデルを変革し、LXデザインモデルを推進している。
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