講演者インタビュー
なぜ従業員エンゲージメントが向上しないのか?
エンゲージメントサーベイを活用した組織開発のポイント
株式会社ベターオプションズ 代表取締役/慶応義塾大学 総合政策学部 特任助教
宮中 大介氏
昨今「人的資本開示」の流れを受けて従業員エンゲージメントが注目を集めています。一部の企業では統合報告書等において自社の従業員エンゲージメントの経年でのスコアが公開されていますが概して大きな変化はなく、従業員エンゲージメントの向上は簡単ではないことが伺えます。本講演においては、エンゲージメントサーベイを活用して自社の従業員エンゲージメントを向上させるための具体的な方法について解説したいと思います。(協賛/サイオステクノロジー株式会社)
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
本講演は、下記のような課題を感じている方にご聴講いただきたい内容です。
・エンゲージメントサーベイを導入したが、従業員が正直に回答しているかどうか自信が持てず実施が形骸化している
・サーベイの結果を活用して従業員エンゲージメントを向上させたいが、何から手を付けたら良いのか分からない
・エンゲージメントスコア向上のため、すでにさまざまな取り組みを実施しているがなかなか成果が出ない
また「エンゲージメントサーベイの導入を検討しているが導入後の活用イメージが湧かない」といった方にもご参考になると思います。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
昨今、人的資本開示の関連で従業員エンゲージメントが注目されていますが、すでにエンゲージメントサーベイや関連した調査をしている企業は実際には多いと思います。
しかし、現場の声を聞いてみると、従業員からは「100問以上なので最後の方は適当に回答している」「会社に不満があるので全ての項目で最低評価を付けている」といった声があります。また管理職からは「人事部から結果レポートが配布されるが活用方法が分からない」「結果をフィードバックされて対策案を人事部に提出するよう求められるが、反省文のように感じる」といった声が聞かれます。人事部門からは「外部のコンサルタントに部門長へのフィードバックを依頼したがあまり効果がなかった」「意味を感じていないが惰性で実施している」という声も聞かれます。
このような残念な結果に終わらないためには、エンゲージメントサーベイの実施から実施後の組織開発まで、一気通貫で見据えた戦略を練る必要があります。本講演では、従業員や管理職にも納得してもらえ、従業員エンゲージメントの向上につながるエンゲージメントサーベイの実施・活用のための戦略について説明します。組織開発の活用については、外部のコンサルタントに頼らず、人事部門を中心とした自社リソースでエンゲージメントサーベイを用いた組織開発をどのように進めればいいのかについて説明します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
人的資本開示の流れを受け、今後はエンゲージメントサーベイを実施し、結果を開示する企業がますます増加することが予想されます。しかし、現状ではエンゲージメントサーベイのポテンシャルが十分に発揮されているとは言い難い状況です。
私の講演がきっかけで、「なるほど今年度からは実施方法を変えてみよう」「今年度こそはエンゲージメントサーベイを活用した組織開発にチャレンジしてみよう」と思っていただけますと幸いです。せっかくお金と時間をかけているが誰も得しない、といったエンゲージメントサーベイを、従業員エンゲージメント向上や企業の競争力向上に貢献できるものに変えていきましょう。
- 宮中 大介氏(みやなか だいすけ)
- 株式会社ベターオプションズ 代表取締役/慶応義塾大学 総合政策学部 特任助教
- EAP会社にてストレスチェック事業、新規事業開発部門の部門長を経験し、株式会社ベターオプションズ代表取締役就任。エンゲージメントサーベイ等のHRテクノロジー関連サービスを多数開発。大学にてワーク・エンゲージメントやメンタルヘルスに関する研究にも従事。東京大学大学院医学系研究科修了(公衆衛生学修士)。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社HRビジョンの登録商標です。
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