講演者インタビュー
組織の「変革」は、自律的には生まれない~楠本和矢が考える、自律的変革を促す6つの仕掛け~
HR Design Lab.代表/自律的変革コンサルタント
楠本 和矢氏
多くの企業にとって共通テーマでもある「事業変革」。その実現のために、組織では各社員の自律的な意識のもと、現場の感覚や知恵を引き出していくことが求められます。しかしそのような行動は「自律的」には生まれず、全く組織内で実行されないことも多々あります。実行されるためには、組織が最初に自律的な意識を創り上げていく「仕掛け」を提供することです。本講演では自律的変革のための「6つの仕掛け」について解説します。
―― 今回の貴社講演はどのような課題をお持ちの方向けの内容でしょうか?
「事業変革」というテーマは、成熟化を迎える多くの業界において必須のテーマです。しかし、気合いの入ったかけ声とは裏腹に、遅々として改革が進んでいない状況があるのではないでしょうか。
目指すべき状況とは誰かに言われて進めたり、一過性で取り組んだりするのではなく、各組織が「自律的な意識」のもと、各々で変革のあり方を模索して実行している状況です。
トップダウン、つまり「他律」でそれをやろうとしても、そもそも現場の隅々まで見えていないことが多く、取り組みの幅や精度に限界が生じます。変革を実現するためには「自律的な意識」のもと、現場の感覚と培われた知恵を引き出すことが求められるのです。
―― 今回の講演の聞きどころ・注目すべきポイントをお聞かせください。
今回の講演は「自律的変革」がキーワードです。その意識を現場に浸透させ、変革に向けて動かすことが狙いです。講演では、人事部がすぐに着手できる「具体的な仕掛け方」について、六つのポイントに絞ってお伝えします。
変革をする際、一般的に「意識が生まれ→行動に繫がり→環境が出来上がる」という流れがあります。一方、「環境が変わる→行動が生まれる→意識が変わる」という流れもあります。
志向しているアプローチは後者です。啓発型のアプローチを否定するつもりはありませんが、後者の方が余程コントローラブルであり、成果が出ると思います。パーパスやスローガンを制定するだけで人が動くことはありません。それに伴う「仕掛け」が必要と考えます。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「人的資本経営」というテーマを背景に、さまざまな取り組みを進めているかと存じます。しかし、本テーマで取り組みを進めると、あれもこれもと手を付けることになる恐れがあります。そこに気を付けなければいけません。
具体的に、「どの様な組織にしたいのか」という目標が最初にあって、その後に様々な取り組みを繋げていく発想が求められます。「自律的に変革できる組織にする」という目標は、「予測不可能」と言われる昨今において、素早く柔軟な対応を繰り出していくために非常に重要なものであると捉えております。ぜひご参加下さい。
- 楠本 和矢氏(くすもと かずや)
- HR Design Lab.代表/自律的変革コンサルタント
- 神戸大学卒。丸紅株式会社、外資系コンサル会社を経て現職。多くの企業支援案件の統括役を務める、某社のHR専門組織の代表に着任後、実践に基づくHRソリューションを開発提供。著書に『トリガー 人を動かす行動経済学』『パワーファシリテーション』『人と組織を効果的に動かす KPIマネジメント』など。
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